モトゴシップ|ケン・ロクスン「HEPスズキ」との2023年契約発表
2023 AMAスーパークロス開幕まで1ヶ月というタイミングで今オフシーズン話題の中心人物、ケン・ロクスンの去就が明らかに!
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ホンダとの契約交渉決裂後にクラブMXヤマハ、HEPスズキ、ホンダプライベートチームのファイヤーパワースポーツホンダ、個人チームでのカワサキ等の選択肢が存在。
ホンダのマシンでイギリスとオーストラリア、フランスのスーパークロスに出場する間に異なるメーカーのマシンをテストした模様は上記記事リンク先でもお届けした通り。
ロクスンが選んだのは「HEPスズキ」!
MotoGPからのファクトリーチーム撤退も記憶に新しいスズキですが、オンロードやオフロード問わずに国内外の最高峰シリーズからスズキのファクトリーチームが完全消滅した現状で「まさか!」という印象を抱かれた方も多いはず。
モトクロスに限っては世界最高峰シリーズのAMA(2020年)、MXGP(2017年)からファクトリーチーム撤退。マシンもしばらくはモデルチェンジや大幅なアップデートが施されていないという現状もあり(セルなし)、「まさか!」という驚きにも納得ではあります。
なのですが、モトゴシップとしてHEPスズキのマシンをテストしたロクスンが好印象を抱いていることと、ロクスンの個人的ビッグスポンサーであるレッドブルとFOXとの契約を維持できるという条件もあり、HEPスズキ有力説が存在していました。
HEPスズキによるモディファイされたレースマシンは海外メディアによるインプレで、定評あるスズキのハンドリングはそのままに十分すぎるパワーで戦闘力ありとの高評価を度々受けています。2016年のAMAモトクロスタイトルを圧倒的な強さ(12戦中 総合10勝、24レース中 20勝)で獲得した、ある意味、ロクスン全盛期を共に戦ったスズキでの復活劇なるか?
AMAでは、プライベートチームながらスズキの支援を受ける「HEPスズキ」チームが事実上のスズキのトップチームとして活動中。他メーカーと比較すると金銭面でも物資面でも大きく劣ったのは否めない規模感で運営されたチーム。
しかし、新たにジェレミー・マクグラス全盛期を支えたAMAレジェンドにして名監督だったラリー・ブルックス就任決定。ロクスンを迎え入れるにあたり、スズキからの金銭的支援も増額されているようです。ジャージの「ECSTAR」というのはスズキの純正オイルでMotoGP参戦時のスズキファクトリーチーム名であったことも。このことからもスズキのロクスン獲得への力の入れ具合が伺えます。
HEPスズキには450クラスに「Twisted Tea」というアルコール入り紅茶飲料、250クラスには「PROGRESSIVE」という保険会社のバイク業界外の大口スポンサーがついており、レッドブルとの契約があるロクスンはPROGRESSIVEデカールで250クラスのパドックから450クラスのレース活動を行います。
以下は、リリース内のロクスンコメント抄訳。
「スズキと3度目の再会を果たすことができ、大変うれしく思っています。これまで多くの成功を収めてきたスズキとこれから一緒にどんなことを成し遂げられるか楽しみです。スズキとHEPモータースポーツのプログラムには大きな信頼があり、新たなスタートを切ることができることに興奮しています。バイクに乗った瞬間から馴染みある好印象を受けました。バイクにもチームにもすぐに馴染むことができ、うれしい驚きでした。2023 AMAスーパークロス開幕戦に向けて調整していきます」
– ケン・ロクスン
その他、リリース内で気になる内容として、契約期間は1年契約の模様。参戦シリーズはAMAスーパークロスとAMAモトクロスの記載。ホンダ離脱の原因となったFIM ワールドスーパークロスには触れておらず、この件に関してはまだまだ動向を見守る必要があるでしょう。
H.E.P. Motorsports