Gモト|Life in Speed「川上真花」vol. 2
昨年スタートした、ライダーのみならず、レース関係者の皆さんにもご登場いただく企画になりますGモト新企画「Life in Speed」。この企画第1弾に登場していただいた「New Generation」2024年全日本モトクロス選手権開幕戦、関東大会で初優勝、第4戦、第6戦、第7戦、3戦連続で2位入賞(第5戦はLMXクラス未開催)、第7戦決勝では堂々全体ベストラップ。まさに新世代! LMXクラスランキング3位、川上真花選手(bLU cRU YSP大阪箕面)若干15歳が再登場です。
川上真花選手は、2017年川井麻央選手以来となる、中学生で全日本モトクロスLMXクラス優勝。そして久しぶり、本当に久しぶりに「世界を目指す」と公言する LMXライダーです。2023年シーズンに頭角を魅せランキング4位で終わり、2024年はランキング3位、2025年はチャンピオン候補の1人。2024年の開幕戦での中学生としての優勝も素晴らしい結果ですが、この年齢で「世界を目指す」と公言したのは、2012年にTeam Honda Muscle Milkと契約しファクトリーライダーとしてアメリカで活躍した「金城さやか」以来。現在のレース活動に取り組む姿勢からも、今後の活動が期待されます。
今回は2024年シーズンの振り返りと2025年シーズンに向けてをテーマにお話を伺いました。
Gモト:川上選手、よろしくお願いします。まず、2024年シーズン掲げた目標は?
川上真花:全戦、表彰台に登るです。
Gモト:目標に対して取り組んできた事を具体的に教えてください。
川上真花:シーズンオフとレースのインターバルでより多くの練習をしました。
Gモト:後半戦、もう少しで優勝という場面がありましたが、夏のインターバルに取り組んできた事は?
川上真花:夏のインターバルではインターバル明けの近畿大会に向け、元IAのお兄ちゃんに名阪スポーツランドで走り込みを一緒にしてもらいました。
Gモト:元IAのお兄さんと練習する際に気をつけていた事は?
川上真花:そうですね、やっぱり元IAという事で、コーナーでアクセルを開けるポイントが上手でコーナーで離されてしまうので、お兄ちゃんのコーナーリングを研究しながら、コーナーで離されないように練習に取り組みました。
Gモト:練習の成果と現状は?
川上真花:そうですね、お兄ちゃんに教えてもらったおかげでブレーキングが向上しました。優勝はできなかったんですが、近畿大会、その後の関東大会でトップ争いができたかなって思うレースができました。やっぱり、お兄ちゃんと練習していなかったら、近畿大会、関東大会のようなレースができていなかったと思うので、夏のインターバルにお兄ちゃんと走り込んで良かったなって思います。お兄ちゃんに感謝です。
Gモト:2024年を振り返るとどのようなシーズンでしたか?
川上真花:そうですね、2023年シーズンと比べると表彰台に登れる回数も増え、第2戦、第3戦とダブルヘッダーだった九州大会が良くなかったんで悔しかったです。
Gモト:2024年、1番成長したなって感じるところは?
川上真花:昨年は全日本にあまり慣れていなくて緊張していましたが、2024年はちょっと緊張がほぐれて楽しく乗れているんで、そこが成長したかなって思います。
Gモト:全日本のレース、どんなところが楽しいですか?
川上真花:私は小さい時から注目されるのが好きで、やっぱり良い順位で走ると注目されるのが楽しいです。
Gモト:2024年、第6戦近畿大会でトップを快走されましたね。初めてトップを快走して感じた事は?
川上真花:これまで体力不足を感じていなかったんですけど、初めてトップを走って緊張もありましたが体力不足を感じました。
Gモト:近畿大会で体力不足を感じた後に取り組んだ事は?
川上真花:私はあまりトレーニングしないんで、たくさん食べました。
Gモト:川上選手の目標とする海外は、トップライダーのレベルが全日本IA2トップレベルですが、今後はトレーニングが必要になってきますか?
川上真花:そうですね、マシンもフルサイズになってきますしレース時間も長くなります。フィジカル面もきちんとしていないと戦えないと思いますので、トレーニング量を増やしていかなければならないと思います。
Gモト:2025年は全日本LMXクラスチャンピオンも視野に入ってきたと思います。このシーズンオフの課題は?
川上真花:課題は、コナーリングの進入のブレーキングと近畿大会で感じた体力不足。
Gモト:川上選手のメインレースは全日本モトクロスになると思うんですが、それ以外に参戦する20以上のレースにはどのような目的を持って参戦されるんですか?
川上真花:そうですね、練習よりレースの方が経験値が上がると考えているので、どのレースでも自分の成長につながるように参戦しています。
Gモト:これまではJXクラスを走る事で走行量が増え、他のライダーよりコース状況を知っている事もアドバンテージだったと思います。2025年は年齢的にJXクラスに出場できないので、これまでとレーススタイルが変わり、全日本ではLMXクラスのみとなりますね。そこら辺はどのように補っていかれるつもりですか?
川上真花:私的にもちょっと不安なんですけど、自信を持ってレースを走れるように準備します。
Gモト:レース前にイメージトレーニングはしますか?
川上真花:そんなにしないです。大体、感覚でいっちゃうので。
Gモト:ご自身の長所は?
川上真花:私はそんなに緊張せず、ふわふわレースを楽しめるところが強みです。
Gモト:世界を目指す!と公言されていますが、FIM Womne’s Motocross Chmpionshipにどのようなイメージを持ってらっしゃいますか?
川上真花:身長が大きく、体格も大きい、かっこいい。
Gモト:ヨーロッパのコースを走った経験は?
川上真花:ありません。
Gモト:FIM Womne’s Motocross Chmpionshipを目指す事に関し、チャレンジするには足りないことって?
川上真花:まずは体力面ですかね。日本のコースに比べ、ヨーロッパの方がしんどいと思うので、そこが1番。
Gモト:どうして川上選手は世界に向けて走り続けるんですか?
川上真花:そうですね、やっぱり自分の実力を日本だけで発揮できたとしても、ヨーロッパでは通じないと思うので、日本だけに留まるのではなく、走りももちろん、語学も含めたくさんの経験を積むことで、日本でもヨーロッパでも活躍できるからです。
Gモト:2サイクル125ccに乗る目的は?
川上真花:ヨーロッパで活躍するためです。最終的には4サイクル250ccになると思うんですけど、ライディング技術を向上させるためには、やはりフルサイズ2サイクル125ccが1番勉強になります。
Gモト:2025年、全日本モトクロス選手権LMXクラスでチャンピオンを目指すにあたり、毎戦どのようなレースをしていきたいですか?
川上真花:スタートをしっかり決め、良い展開でレースをしていきたいです。
Gモト:ズバリ!チャンピオン獲得する自信はありますか?
川上真花:あります。
Gモト:休日は何をしてますか?
川上真花:休日はないです。
Gモト:レースに対して気をつけていることは?
川上真花:サボらないこと。とくにシーズンオフには絶対にサボらない。サボると絶対にチャンピオンは獲得できないと思っています。絶対にサボりません。
Gモト:応援してくれるレースファンにコメントをお願いします。
川上真花:若さとパワフルな走りをします!どんどん話しかけてください!
今回の取材は、鈴鹿ツインサーキットさんにご協力をいただき鈴鹿市で行いました。鈴鹿といえば川上選手のレース活動に欠かす事のできないモトスペースさん。長年、川上家のレースを支えるモトスペースさんに「なぜモトスペースさんは川上真花選手を応援するのか」とお聞きしました。
モトスペースが何故、川上真花を応援するのか?
1990年代、ロードレースが盛んな時、当店もチームを持ち、鈴鹿サンデー・4耐など出場していました。その頃に川上さんと知り合いました。川上さんは違うチームに所属していましたが、鈴鹿に来るたびにお店に寄ってくれてお互いの関係を築いてきました。もう30年以上のお付き合いになります。モトクロスバイクにも乗られていて、バイクもいっぱい買っていただきました。子供達がバイクに乗るようになり、川上さんの夢を聞く事になります。息子タツシがバイクに乗り始めIAライダーを目指すという夢。そしてマナカが全日本レディースクラスに参戦し優勝するという夢。川上さんの夢を応援したいと思った事が、答えです。子供達に使う時間とお金は半端ないですが、愚痴など聞いた事がありません。川上ファミリーが大好きだから少しでも力になりたいと思いながら、微力ですがずっと応援しづけています。
全日本LMXクラスにとって久しぶりに「スピード・キャラクター・若さ」の3拍子揃ったライダーが現れたんじゃないでしょうか。オールドファンなら「根本めぐみ」を思い出す方もいらっしゃるかと思います。
私の周りでも川上選手を「応援してたの!?」という隠れファンも多いです。笑 川上選手がどこまで上り詰めるのか楽しみです!!
この記事を全日本開幕戦、熊本前にお届け予定だったんですが・・・川上選手、このタイミングで怪我をされてしまったそうです。残念ながら、しばらくは怪我の治療に専念されるそうです。
川上選手からレースファンの皆さんにメッセージが届きました!
「2025年シーズンに向け積極的に練習を重ねていましたが、3月1日にマシントラブルにより転倒し大腿骨を骨折してしまいました。とても残念ですがしばらく治療に専念します。応援して頂いたファンの皆様、スポンサー様、関係者の皆様申し訳ありません。今年はチャンピオン争いは出来ませんがシリーズ後半必ず強くなり戻ってきます!
全日本には第1戦から顔出します。松葉杖を付いているとは思いますが声を掛けて下さいね!!皆さんに会えるのを楽しみにしております。今後とも応援宜しくお願い致します。」
川上真花(BLU CRU YSP大阪箕面)
このメッセージは4月3日に川上選手から届きました。ライダーにとっては大きな怪我だと思いますが、ご本人から「強くなって戻ってきます!」とのメッセージ。今後もこれまで以上に川上選手の応援をよろしくお願いします! 川上選手、まずは健康第一で治療に専念されてくださいね。
取材にご協力いただきました、川上選手のご家族、モトスペースさん、鈴鹿ツインサーキットさんありがとうございました。
GSPEED-TOKYO