新人賞獲得|2020 AMAスーパークロス 250SXクラス 下田丈

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2020 AMAスーパークロス 250SXクラス 新人賞獲得、下田丈選手(ホンダ)。これまでAMAで活躍してきた日本人ライダーと異なり、キッズ時代に家族で活動拠点をカリフォルニアに移し、レース活動を続けてきました。アマチュアタイトルを獲得し、2020年からはAMAスーパークロスデビューを迎えました。250クラスにおけるトップチーム、ホンダファクトリーサポートチームの「ガイコホンダ」から参戦し、250SXイーストシリーズで最上位5位、ランキング3位と活躍。見事、ルーキー・オブ・ザ・イヤー「新人賞」を獲得しました。これは、日本人ライダーとして初の快挙です!

 

まだまだ興奮冷めやらぬ下田選手の逆転ランキング3位と新人賞獲得。どうしても「日本人初の快挙」的な目線ばかりになりがちですが、世界のレースシーンをフォローし続けてきたニューモトとしては、あえてマクロ的目線で下田選手の活躍をまとめました。

 

 

【2020 250SXイースト ポイントランキング】
1. Chase Sexton (HON), 218 points (5勝)
2. Shane McElrath (YAM), 209(3勝)
3. 下田丈 (HON), 122 – 最終戦で逆転ランキング3位浮上成功!
4. Garrett Marchbanks (KAW), 119(1勝)シリーズ離脱
5. Enzo Lopes (YAM), 107
6. Jeremy Martin (HON), 105 – シリーズ離脱
7. Jalek Swoll (YAM), 104
8. Kyle Peters (HON), 94
9. Pierce Brown (KTM), 92
10. Rj Hampshire (HUS), 80 – シリーズ離脱

 

  • AMAスーパークロス250SXイーストランキング3位(SX参戦初年度)
  • ルーキー・オブ・ザ・イヤー「新人賞」獲得
  • AMAスーパークロス「新人賞」獲得は日本人初
  • 18歳
  • 最上位5位(2度)
  • ワーストリザルト21位(リタイア)
  • 平均順位9.4位
  • 10位以内7回(全9戦)
  • 平均スタート順位、10位
  • 首位周回0周
  • メインレースでのホールショット0回

 

 

AMAスーパークロス最終戦は恒例の東西シリーズ混走「ショーダウン」として開催され、単独シリーズよりも遥かにレベルが高くなることに。トップレベルのライダー層も厚くなり波乱も起きやすい反面、過去数々の名勝負を生んだ特別な一戦です。そのショーダウンで見事、逆転ランキング3位浮上を果たした下田選手。レース内容を振り返るとフォークナーの転倒負傷による赤旗再スタート後、スタート1コーナーでは13番手前後からのレースと今大会でも出遅れ。オープニングラップを11番手で終え、9番手浮上後は単独走行に。ファイナルラップにマカドゥーの転倒により、8位に浮上しそのままフィニッシュ。

 

東西シリーズ混走「ショーダウン」逆転の条件であった10位以内の8位でメインレースをフィニッシュ。この結果はイーストシリーズ参戦ライダー内で、3番手という好結果でもあったのも特筆しておきたい点。有力ライダー達に負傷シリーズ離脱が目立ったイーストシリーズではありましたが、現メンバーで下田選手が間違いなくランキング3位に相応しいライダーということを証明したと見るべきでしょう。

 

運も味方したと見ることも出来る逆転ランキング3位。しかし、世界最高峰レベルにおいて実力だけでなく、運を引き寄せられる「持ってる感」を兼ね備えているのは数字だけでは証明できない選ばれたトップライダーだけが持つ資質であるとニューモトは考えています!

 

 

ルーキー・オブ・ザ・イヤー「新人賞」獲得について。もうこれは、ルーキーでいきなりのランキング3位という結果で文句なしでしょう。ウェブ、セクストン、プレシンジャー、マーチバンクス等が名を連ねる栄誉ある賞。SXルーキーがランキング3位という結果は、過去を振り返ってもそうそうあることではありません。下田選手の結果、頑張りともに素晴らしい。

 

同期ルーキー内では、欧米メディアやSX中継、SNS等では下田選手のチームメイトでキッズ時代からのライバルでもある16歳のオーストラリア人ライダー、ジェット・ローレンスの活躍と注目度が群を抜いて高かったです。負傷欠場もありましたが一発のスピードを生かした首位快走シーンやトップライダー相手でも物怖じしないアグレッシブなライディングは、16歳という年齢もありブラッドショーやスチュワートのようだと称されることもありましたが、勝負の世界の結果という点では下田選手には及びませんでした。TLD KTMのドレイクやピアースもシーズン前には下田選手と同等か、それ以上の評価も受けたルーキーでしたが、シリーズ通しての安定感では下田選手に軍配。納得のルーキー・オブ・ザ・イヤー「新人賞」獲得なのです!

 

 

ここから数年は、まだまだ急激に成長していく時期。来季はセクストンとフェランディスの250SX東西王者とマケラスが450ステップアップ確定済。同期ルーキー以外にもタレント揃いのAMA250クラス、レースやシリーズランキングの結果以外にもファクトリーサポートチームのシート獲得争いも厳しくなっていくことが予想されます。しぶといレース展開と安定感を武器にランキング3位獲得した下田選手のポテンシャル、今後のレースキャリアおいて「新人賞獲得」は高評価の要因として大きな後押しとなっていくことでしょう。

 

改めて、下田選手おめでとうございます。ホント素晴らしい!!

 

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Geico Honda


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