AMAスーパークロス事件簿|激突映像一部始終「バーシア VS. ボーグル」2022 サンディエゴSX
2022 AMAスーパークロス 第3戦 サンディエゴSX、上位勢のラップタイムも僅差で例年に増して波乱や熾烈なバトルが各レース、各ポジションで繰り広げられている今季AMAスーパークロス序盤戦。開幕戦から、様々な形でヒートアップするライダーたちを「AMAスーパークロス事件簿」としていくつかピックアップしてきましたが、第3戦目にしてとうとう厳しいペナルティが下される事件が発生!
一部始終映像を前に簡単にその「瞬間」の状況を説明すると… レース中盤に今大会をポイントリーダーとして迎えたジャスティン・バーシア(GASGAS)が、「序盤に転倒」していたジャスティン・ボーグル(スズキ)を周遅れとしてラップしようとした際にマシンを接触させコースアウトして転倒…。そして、事件はこれだけで終わらないのでした。
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周遅れボーグルの急ブレーキングからの不自然に見受けられる突然の加速…。バーシアは不意打ちをくらったかのように為す術なく、コース外にはじき出されています。ライブ中継観戦していた際に一瞬、何が起こったのか理解不能だった危険な瞬間。
実はレース序盤にバーシアにはボーグルを転倒に追い込むパッシングがあったのです。レース中継内ではコース外に横たわるボーグルが痛みに苦しんでいる様子のみが映し出されていたのですが、それがバーシアからの接触によるものでした。その瞬間の映像は現時点で確認できていませんが、写真では確認済。接触伴うアグレッシブなパッシングを気にも留めないレーススタイルのバーシアならではと言えるような、思いっきりボーグルをはじき出すような衝撃が伝わる一枚でした。そのパッシングをコース上で後方から目撃していたジャスティン・ブレイトンは「かなりの勢いでの接触だった」とのコメントもありました。
250時代はガイコホンダのチームメイト同士だった間柄の2人。こうなるとお互いの言い分が気になるところ。なのですが、両者揃ってこの件については詳細は語らず。今後何かしらの形で非公式コメントが取り上げられることもあるかもしれませんが、ボーグルのバーシアへの報復と見て間違いないでしょう。
この接触に対してAMAからペナルティ裁定が下されています。内容はボーグルに対しては「失格(順位、ポイント共に剥奪)」、先に仕掛けたバーシアに対しては「1順位降格」というもの。バーシアは結果的にランキングも1順位落とす結果(3位から4位へ)となり、喧嘩両成敗。ボーグルに関しては、マシントラブルによるものだと弁解したとの噂や、以前のディラン・フェランディスのように保護観察処分もあるのでは? とのモトゴシップも。
周遅れという立場からのボーグルの行為は決して許されるものではありません。しかし、ポイントリーダーとして今大会を迎えてタイトル争い繰り広げていくバーシアとしては、持ち味のアグレッシブライディングも魅力でもありますが、今回のようにライバルから恨みを買うようなことは結果的にコース上に敵を増やすことに繋がりますし、自身の負傷やポイントロスにも繋がりかねない行為とも考えられるでしょう。タイトル候補のベテランとしては、リスクヘッジの観点からもレーススタイルを考え直す時期なのかもしれません(変わらないのが魅力ですが…)。
上位勢僅差のバトルが話題の今季AMAスーパークロスシリーズ。各ポジションでの熾烈なバトルが話題ではありますが、AMAとしてはアグレッシブすぎる接触伴うバトルについての注意勧告を行っているそうです。
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