Gモト|ビハインド・ザ・ゲート「小島庸平」vol. 7

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ご好評いただいておりますビハインド・ザ・ゲート鈴鹿編。今回は2006年IA2、2015年IA1クラスチャンピオン小島庸平選手 vol.6。

小島選手、今シーズンもスポット参戦しながらプレイングマネージャーとして、ホンダサテライトトップチームとして活動する「ベルズレーシング」を運営されながら、モトクロス業界の原点からトップカテゴリーまでを網羅し業界を盛り上げています。モータースポーツ都市宣言されている鈴鹿市生まれ鈴鹿市育ち。

 

vol.7では、vol.6で「これはもう一生続く事なんです。だから僕は、それを育て続けていく事が自分の仕事なんだと思っています。」こうお話しいただいた「ライダーの育成」に関してお話しを伺いました。

Gモト:D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2025 第2戦、IA2クラス決勝ヒート2で若干16歳「吉田琉雲」選手がIA昇格後初めての3位表彰獲得!!おめでとうございます。時間が経っちゃってるんですが、監督として率直な感想をお願いします。
小島監督:はい、そうですね。SUGOは吉田にとって得意なコースというのは分かっていましたし、昨年からスタートさえ決まれば、もっと前で戦えるという手応えも感じていたので、そこを重点的に取り組んできました。今回はしっかりスタートも決まり、レース全体を通してとても良い走りを見せてくれました。前を走っていた中島漱也選手(1位)と田中純也選手(2位)にずっと食らいついていけたのも、スピードがついてきた証拠です。このまま最後まで粘ってくれたら表彰台もあるかも…と思って見ていたんですが、本当にそのまま3位でゴールしてくれて、素直によく頑張ったなと感じています。IA昇格後、初めての表彰台。本当に良いレースでした。

 

Gモト:吉田琉雲選手は小島監督から見てどのような選手ですか?人柄や、ライダーとしての特徴を教えてください。
小島監督:そうですね。まだ17歳ということもあって、どこか幼さや、子どもっぽさも残っています。でもそれは同時に純粋さでもあって、その部分は失ってほしくないので、僕がしっかり管理しながら見守っています。ただ、上の世代と戦っていくには、思い切りの良さや、強い闘争心が必要です。そういった心の強さを持たないと前には出られないので、そこはこれからの課題でもあります。吉田はキッズの頃から才能があるライダーで、その才能を崩さず、むしろもっと伸ばしていってあげたいと思っています。もちろん最終的には本人次第ですが、今や日本の若手の中で筆頭株のひとり。将来が本当に楽しみな、才能あるライダーだと思っています。

 

 

Gモト:特に育成において小島監督が吉田選手に対して意識されてきた事は?
小島監督:何をすれば伸びるのか、どこが足りないのかという点は、モトクロスをやっている人ならある程度は見れば分かると思います。でも、本質的な部分や細かいところまでは、実際に一緒に練習したり、時間をかけて向き合わないと見えてこないものなんです。だから僕が今大事にしているのは、レースに向けての組み立てです。つまり、レースにどう準備して臨むかというプロセスの重要性。それをまず最初にしっかり教えるようにしています。そこが現時点で吉田に対しての指導の軸になっています。

Gモト:今回、第2戦SUGO大会での表彰台。特に印象的だったポイントってのはありますか?
小島監督:やっぱり一番はスタートだと思います。そしてもう1つがスピード。スタートが決まらなければ前に出られないし、逆にスピードがなければ、たとえスタートで前に出ても意味がない。どちらか一方だけでは通用しないので、結局はスタートとスピードの両方が大事なんです。

 

Gモト:今後、吉田選手の展望や期待されてる事は?
小島監督:将来的には、もちろん全日本だけで終わってほしくないと考えています。理想を言えば、下田丈選手に続くような存在として、吉田にも世界で活躍するライダーになってほしいと思っています。

Gモト:今後もチームとしてサポートを続けていくんですね。
小島監督:そうですね。来シーズンの事はまだ分かりませんが、吉田が世界を目指していくまでの過程は、しっかりサポートしていきたいと思っています。一緒に協力しながら、その道を歩んでいくつもりです。

Gモト:最後に吉田選手にメッセージをお願いします。
小島監督:僕自身もずっと言われてきた事ですが、レースで勝つだけじゃなくて、それまでの姿勢や人としての在り方が本当に大事だと思っています。ただ速いだけじゃなく、人間性でも周囲から信頼され、愛されるライダーになってほしい。言うなれば、大谷翔平選手のように、公私ともに尊敬される存在に・・・それが、僕が一番に願っていることです。

 

クラブベルズ、ジュニアベルズ、ベルズレーシングと「モトクロスの原点」から「世界で活躍する」までを網羅し業界を盛り上げで活動するベルズレーシング。そこには、小島監督がモトクロスを始めた頃からの体験や経験をベースに、未来への道が続いています。

昨今、日本のモトクロスを取り巻く環境は、一昔前とは違い厳しく、プロライダーも減少しています。以前のような環境に近づくには、先にもありますが、小島監督の言葉「レースで勝つだけじゃなくて、それまでの姿勢や人としての在り方が本当に大事だと思っています。ただ速いだけじゃなく、人間性でも周囲から信頼され、愛されるライダーになってほしい。」という事が重要でとても大切です。

モトクロスを本気で楽しみ、取り組むなら一度、クラブベルズ、ジュニアベルズを経験してみてください。私は鈴鹿に行くたびに気持ちが昂り、ニコニコ帰路につきます。

取材にご協力いただきました、小島監督、関係者の皆さんありがとうございました。

ビハインド・ザ・ゲート – The Newsmoto

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