AMAスーパークロス事件簿|ペナルティ裁定「激突!バーシア VS. スチュワート」@ 2022 ソルトレイクシティSX

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モトゴシップ|SX新王者イーライ・トマック「負傷欠場」2022 AMAスーパークロス 最終戦

2022 AMAスーパークロス 最終戦(第17戦)ソルトレイクシティ、前戦デンバーSXでタイトル確定済みのイーライ・トマックは上記記事リンク先の内容通り欠場。注目はマルコム・スチュワート、ジャスティン・バーシア、マービン・ムスキャンの間で争われるランキング3位争い。レースでもこの3名が並ぶ緊張感ある展開から事件&ドラマが発生。

レースは11周目、スタート直後から続いていたバーシアとのバトルで遂に逆転したスチュワート。その3番手浮上直後のタイトなS字コーナーでバーシアの逆襲を受けることに…。一部始終映像、ペナルティ裁定、ニューモト雑感と続きます。

エンジョイ!

 


@ s u p e r c r o s s l i v e

 

大柄なスチュワートが吹き飛ばされる衝撃度MAXな接触シーン。幸いにもダメージなかったスチュワートは再スタート後にスタジアムの大声援を受けてバーシア追走。一方のバーシアは大観衆からの大ブーイングを受けながらのレースとなりました。結果的にはバーシアの背後まで迫るもスチュワートは逆転ならず4位、バーシアは3位でチェッカー。

注目のランキング3位争いはスチュワートが3位キープに成功してシリーズを終えました。

 

 

事件は、ここから…。3位表彰台インタビューをスタジアムの大ブーイングの中で受けたバーシア。アグレッシブなパスだったことは認めるも、ランキング3位争いの為にしたことで「仕事」だと。ブーイングを浴びても構わないけど、これが「自分自身」であるとコメント。これがまた炎上案件として拡散。この背景には、バーシア等のファクトリーライアー達には基本的にランキング3位までは特大ボーナスが支給されることが通例で、仕事という言葉の裏側にはこのボーナスマネーがあると思われます。

記者会見後、バーシアには「10点減算」と「罰金」のペナルティ裁定が下されました。

 

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バーシアには上記記事リンク先の通り、ニューモトが取り上げているだけでも今季これだけバーシア関連のアグレッシブライディングの話題があります。改めて記するならば、バーシアは保護観察処分中の身でもありました。

 

 

一部始終映像、バーシアの言い分、ペナルティ裁定をお伝えした上で感じること… あたりまえですが、これは「アカン」と。今回のマシンを直進する形でライバルに真横から激突する文字通り「Tボーンアタック」接触は許容し難いものです。スチュワートが負傷や再スタート不可な状況に陥っていたら、また違った形で厳しい目がバーシアに向けられていたはず。

怪我や生命の危険すらもある世界最高峰シリーズで戦うトップライダー達には信頼関係があるべきで、その上に尊敬やライバル関係が成り立つものと考えます。しかし、今回のバーシアの言動は「レーサー倫理観」というものが存在するならば、著しく劣るもので、バーシア自身の価値を自ら貶めてしまうものでしょう。

「10点減算」と「罰金」のペナルティ裁定に関しては、保護観察処分中であることも考慮するならば「甘い」印象を受けます。AMAスーパークロスでのアグレッシブライディングに対する線引きやペナルティ裁定を明文化することは非常に難しく、過去十数年以上に渡って非難の的にもなっているAMAレースディレクションの不明瞭な裁定もそこに起因するところであるでしょう。

バーシアのフロントタイヤからライバルに激突する「Tボーンアタック」、過去にはロクスン等も何度も餌食に。フロントを接触させるバーシアのリスクも非常に高い接触ですが、不思議とバーシアが当たり負けする確率は低いのです。バーシアというライダーの魅力はアグレッシブなレーススタイルであるのは間違いないですし、バーシアが上位でバトルするだけでスタジアムの雰囲気が一変するほどの盛り上がりを生み出す事ができる今日のAMAスーパークロスに欠かせないスターライダー。

バーシアに自制を強く求める何かが必要なのか? ペナルティ裁定で対応するべきか? 今回のようにライバルから恨みを買うようなことは結果的にコース上に敵を増やすことに繋がりますし、自身の負傷やポイントロスにも繋がりかねない行為とも考えられるでしょう。タイトル候補のベテランとしては、リスクヘッジの観点からもレーススタイルを考え直す時期なのかもしれません(変わらないのが魅力ですが…)。

 

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