AMAスーパークロス事件簿|ペナルティ裁定「激突!バーシア VS. アンダーソン」@ 2022 インディアナポリスSX
2022 AMAスーパークロス 第11戦 インディアナポリス、本戦でも今季の「ドラマ&波乱」な期待を裏切らない見どころ満載なレースとなったわけですが、最大の事件がコチラ。首位争い中に発生した「ジャスティン・バーシア VS. ジェイソン・アンダーソン」の激突接触シーン。
展開的には、ホールショットからレースをリードするバーシアをアンダーソンがレース中盤に逆転首位浮上。そこに再逆転を狙うバーシアが仕掛けた瞬間にドラマはスタート。
エンジョイ!
@ s u p e r c r o s s l i v e
タイトな180度コーナーからストレートへと続く右コーナーで、レーシングラインでもあるアウトバンクから加速しようとするアンダーソンに対して、バーシアはマシンをイン側に滑り込ませます。結果的にバーシアとアンダーソンは接触。アンダーソンは転倒し、バーシアの首位再浮上の瞬間でもありました。
レース中にも関わらず、上記映像直後からバーシアの行動に関してネット上では賛否両論が巻き起こり、レース終了後には当該シーンがペナルティ審議が行われることとなりました。
結論からいうとバーシアに対して、アグレッシブすぎるライディングという判断で「罰金3,000ドル & ポイントランキング3点減算」の処分が下されました(レース順位変動なし)。
ペナルティ裁定が下される前からバーシアは、レース中の出来事(接触)で、相手を意図的に転倒させようとした類のものではないと繰り返し説明。今後も同じような状況があれば、再び同じ行動を取るともはっきりと明言しています。接触直後に手を挙げていたのも謝罪というよりも、転倒させることを意図したものではないとのアピールからのものでしょう。
アンダーソンのマシン目掛けて「直接的に接触を狙った」バーシアの意図的行為とは言い切れない、ギリギリのラインでの接触というのが、今回の騒動を大きく、そして興味深いものにしていると考えます。
今回のトリプルジャンプやフィニッシュジャンプ直後のタイトな180度コーナーからストレートへと続くセクションでは、それこそ1980年代から同様のケースを何十回と観てきました。その観点からニューモト的に考えることは、バーシアにペナルティを与えるほどの悪意ある接触ではないでは? というもの。
確かにバーシアによってアンダーソンは転倒させられたわけではありますが、バーシアの仕掛けに対してアンダーソンは無警戒で、バーシアも指摘していたことですが「アンダーソンは自身の存在に気付いていなかった」ことも接触の原因のひとつであると考えるからです。
アグレッシブなバトル巧者のアンダーソンであれば、バーシアの飛び込みに対して早めの切り返しからクロスラインで対応することも可能であったはず。他のレースでも当該コーナーでは接触やラインをクロスさせるようなシーンは何度も観られました。
結果的にアンダーソンが転倒したことやバーシアの思い切った仕掛けは、アグレッシブでダーティーとも言えるものでしょう。しかし、過去のSX史の例を振り返ると、最終的にポイント剥奪ペナルティは厳しすぎるのではという印象を受けました。
AMAスーパークロス事件簿|激突映像一部始終「バーシア VS. ボーグル」2022 サンディエゴSX
今季、第3戦 サンディエゴSXでのジャスティン・ボーグルへのアグレッシブな接触で、6ヶ月の「保護観察中」だったことが、バーシアには不利に働いたことが予想されます。
様々な見方や考え方が出来ると思いますが、アナタは今回の接触をどのように見ますか?
450SX決勝ハイライトビデオ|2022 AMAスーパークロス 第11戦 インディアナポリス
ALIGN MEDIA