AMAスーパークロス事件簿|オースティン・フォークナー「転倒負傷一部始終」プロサーキットの悲劇

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2020 AMAスーパークロス 最終戦 ソルトレイクシティ7、最終戦恒例の東西シリーズ混走「ショーダウン」として開催された、250SXクラス。東西両シリーズで僅差のタイトル争いが繰り広げられ、例年に増して注目度高かった一戦でした。

 

シリーズ再開後のソルトレイクシティSX連戦、昨年絶好調時のライディングを取り戻して連勝。ウエストシリーズのポイントリーダーにしてディフェンディングチャンピオンのディラン・フェランディスへ最終戦前に「7点差」まで一気に迫ってきたオースティン・フォークナー。

 

 

東西シリーズ混走「ショーダウン」ということで好調フォークナーが得意のスタート逃げ切りに対して、スタートに課題あるフェランディスが出遅れて追い上げに苦戦する展開も予想され、フェランディス有利は変わらぬものの最終戦でフォークナー大逆転タイトルの可能性は十分ある中でレースはスタート。

 

不運もあり、LCQからメインレース進出のフェランディスは不利なグリッドということもありスタート直後は中盤からの追い上げ。注目のフォークナーはオープニングラップ終了時点で2番手と好スタートで逆転タイトルに向けて理想的な展開でしたが、迎えた3周目に悲劇がフォークナーを襲います…。

 

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2個目のコブをヒットせずに、ドラゴンズバックで前転転倒。着地前方のバンク斜面に上半身から叩きつけられ、後方からマシンも追突。直後から深刻なダメージが予想される状況となってしまいました。この転倒で「フォークナー戦線離脱」。レースはフォークナー不在で赤旗再スタートとなり事実上、フェランディスの2年連続タイトルは上記シーンの瞬間に決定したも同然となりました。フォークナーの転倒負傷でタイトルを逃すのは、昨年(ヒザ)に引き続き2度目という悲劇。

 

僅差のタイトル争い繰り広げていたイーストシリーズのシェーン・マケラスはフォークナーの2秒前方で首位快走も赤旗再スタートで悔しい思いも…。ちなみにソルトレイクシティSX連戦で、マケラスの首位快走に対してタイトル獲得したチェイス・セクストンが転倒や出遅れの展開ながら赤旗再スタートが「2度」も起こるという「勝負運」について改めて考えさせるような出来事もありました。

 

 

心配されるフォークナーの容態について。自力で立ち上がる様子はライブ中継内で確認できましたが、数日後チームから発表された内容は、腹部への複数のダメージが確認されて「6〜8週間」を回復に要するというものでした。7月中旬開幕のAMAモトクロスシリーズには間に合わないということに…。フォークナー所属のプロサーキットカワサキ、近年ではアダム・シアンサルーロとジョーイ・サバッチーが最終戦でタイトルを逃す屈辱の展開が記憶に強く残っています。

 

さらに、7月中旬開幕のAMAモトクロスシリーズにフォークナー以外にもジョードン・スミス(ヒザ)、ギャレット・マーチバンクス(肺、肝臓、ヒザ)のプロサーキットカワサキ勢が欠場確定。4名の契約ライダーでアクティブなライダーは、キャメロン・マカドゥーのみという危機的状況。複数の代役ライダーを起用する動きがあるようですので、こちらの件は後日改めてモトゴシップでシェア予定です。

 

スーパークロス、モトクロス問わずにキレ感、瞬発力あるライディングが魅力のフォークナー。一日も早い復帰を祈るばかりです。

 

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