ヤバすぎるスキル｜トレイ・カナード電動モトクロッサー「レースアクション画像＆ビデオ」2023 第8戦オフロードヴィレッジ

by SetagayaRacing · Published 2023-11-02 · Updated 2023-11-02

2023 全日本モトクロス選手権シリーズ第8戦（全9戦）埼玉トヨペットCUP オフロードヴィレッジ。ホンダの電動モトクロッサー「CR ELECTRIC PROTO」実戦初投入という一戦にライダーとして 2008 AMAスーパークロス 250SXイースト王者、2010 AMAモトクロス 250MX王者のトレイ・カナードをアメリカから招聘。国内だけでなくグローバルで大きな話題となった大会。

今回はニューモトでも微力ながら協力させていただいた海外メディア「Swapmoto Live」発の来日現地取材ビデオにレースアクション画像を加えて注目の「ホンダ電動モトクロッサー＆カナード」を振返ります。

全日本モトクロス事件簿｜接触転倒一部始終「全勝ウィルソン VS. 電動カナード」2023 第8戦オフロードヴィレッジ
 ヤバすぎるスキル｜トレイ・カナード「電動モトクロッサー初ホールショット」2023 第8戦オフロードヴィレッジ
 モトスナップ｜ホンダ電動モトクロッサー「CR ELECTRIC PROTO」

上記記事リンク先まとめから引き続き話題を集めている「ホンダ電動モトクロッサー＆カナード」トッピクスのチェックをお忘れなく。

エンジョイ！

Exclusive Look at the NEW Honda CR-Electric’s First Race!

予選日から決勝日までのレース映像を中心にカナードのコメントで構成されたビデオ。

アメリカとはことなる環境での電動モトクロッサーという新しい経験、学び、楽しさ。主に硬質路面でのテストから降雨の影響ある軟質路面でのレース参戦という実戦からのフィードバックについて等、語られています。

ヤバすぎるスキル｜トレイ・カナード「電動モトクロッサー初ホールショット」2023 第8戦オフロードヴィレッジ

レース2でのホールショットから首位快走のカナード。ウィルソンを従えてのオープニングラップは今大会のハイライトだったでしょう。

マディで滑りやすいコンディションとなった予選レースで思うようなライディングが出来ずに苦戦したとのコメントもありました。決勝日はコンディションが徐々に回復し、コーナーに刻まれた轍が会場のオフロードヴィレッジ特有の硬質な土質で固く締まっていくとコース上のラインは限られていきます。轍内にギャップが出来たタイトな低速コーナーでマシンを持て余すというか、毎周安定したマシン挙動が見られなかった様子が見受けられました。

逆にブレーキング、コーナー進入から加速までのギャップや轍では、軽やかで挙動の少ないマシンの動きは特徴的でした。これはカナード自身のスキルもによるものなのかもしれませんが、練習走行時から新しいラインに積極的にトライしていける姿も見受けられ、それを実現しているのは電動モトクロッサーならではのマシン挙動の恩恵があるのかもしれません。

AMAスーパークロス250SX王者経験もありカナード。当然、ジャンプテクニックは注目の的。

コーナー立ち上がりのアクセル開けたまま飛ぶようなジャンプでは感じられませんでしたが、スピードが乗って飛距離やスピードを調整する必要があるジャンプでは、カナードにしてはマシンの飛距離や着地時の場所の精度が低い印象を受けました。

低速の轍コーナーもジャンプも、クラッチがない電動モトクロッサー特有の乗り方が必要な場面では… と推測します。

カナードは、内燃エンジンのモトクロッサーと電動モトクロッサーとの比較について、似て非なるものという旨のコメントを多く残しています。2ストロークから4ストロークへの移行時とは全く異なる形での電動モトクロッサーの開発が進んでいることを示唆すると受け取ることも出来るでしょう。

期待値が高すぎたのか、今回の電動モトクロッサー＆カナードのレース結果に拍子抜けしたかのようなコメントがSNS状では多かったですが、ホンダとカナードの新しいチャレンジにエールを送らずにいられません。今後どのような形でレースシーンへ再び電動モトクロッサーが登場するかはわかりませんが、電動モトクロッサー開発ライダーとして過去にインタビューもした増田一将氏に開発当初から今回のレース車の違いや進化の過程をライダー目線で伺ってみたいものです。