ヤバすぎるスキル｜トレイ・カナード「電動モトクロッサー初ホールショット」2023 第8戦 オフロードヴィレッジ
2023 全日本モトクロス選手権シリーズ第8戦（全9戦）埼玉トヨペットCUP オフロードヴィレッジ。ホンダの電動モトクロッサー「CR ELECTRIC PROTO」実戦初投入という一戦にライダーとして 2008 AMAスーパークロス 250SXイースト王者、2010 AMAモトクロス 250MX王者のトレイ・カナードをアメリカから招聘。国内だけでなくグローバルで大きな話題となった大会。
全日本モトクロス事件簿｜接触転倒一部始終「全勝ウィルソン VS. 電動カナード」2023 第8戦 オフロードヴィレッジ
まだまだ衝撃さめやらぬ、上記記事リンク先でも大きく取り上げた「ウィルソンとカナードの接触シーン」。
今記事では、電動モトクロッサーの最も有利な点のひとつとして挙げられているスタートに注目してみたいと思います。結果的に決勝3レース制で行われた全日本モトクロス選手権シリーズ第8戦の国内最高峰IA1クラスで「3レース中、ホールショット2回」と期待を裏切らない、ホンダ電動モトクロッサー「CR ELECTRIC PROTO」のパフォーマンスを披露することに成功しました。
すでに市販モデルとして販売されている、スペイン発電動バイク「Stark VARG」。GP参戦経験あるライダーからローカルプロレベルのライダー達によるレース参戦ビデオを多くチェックしてきましたが、ホールショットかそれに準ずる好スタートを高確率で獲得しています。カナードによる電動モトクロッサー初となる全日本モトクロス選手権ホールショットはどのようなものだったのでしょうか。
今回もヒート2のレースアクション、スタートシーンを連続写真でお届けします。エンジョイ！
金網スタートからダートへと路面が変わる瞬間と同時に多くのライダーが、大なり小なりバランスを崩しますが、クラッチ＆シフト操作なしの電動モトクロッサー「CR ELECTRIC PROTO」は全くといっていい程にバランスを崩さず、僅かなウイリー状態を維持する完璧な加速姿勢・トラクションを電動モトクロッサー特有のトルクにより実現。正面からの連続写真ということで、しっかりとその安定性を確認することができました。カナードがマシンを傾けるのは、ホールショットを確実なものと認識した後の1コーナーへのアプローチまでゼロ。
スタート1コーナーを真っ先に駆け抜ける「ホールショット」の定義そのものに限定すると、ホールショットはスタート時の反応や加速だけでなく、ライダーのスキル・戦術が占める割合も実際には大きく、AMAで2冠を誇るカナード級の実力者であれば、内燃エンジン車（現状モトクロッサー）だったとしても、1コーナーをトップで駆け抜けること自体は十分に実現可能で冷静に考えれば大きな驚きではありません。
しかし、こうして真正面からのスタート連続写真を見ることで、電動モトクロッサー「CR ELECTRIC PROTO」ならではといえる、モーターによるパワーデリバリーの素晴らしさとマシン挙動の安定感や完成度の高さを素晴らしいと言わざるを得ない状況を改めて確認することが出来ました。
ホールショット獲得という「結果」が、ホンダからのリリース内で成功要素として触れられていますが、それを可能とさせたスタート時の電動モトクロッサーのアドバンテージをこうして確認できたことはレースファンとして、未来のモトクロスの姿を想像する者としては非常に意義あるスタート連続写真となりました。
全日本モトクロス事件簿｜接触転倒一部始終「全勝ウィルソン VS. 電動カナード」2023 第8戦 オフロードヴィレッジ
