ネイションズ事件簿|2021 ネイションズ イタリア大会「疑惑の瞬間」カイローリ VS. コールデンホフ

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自国開催イタリアのドラマチックすぎる優勝決定劇がまだまだ大きな注目集めている、国別対抗世界選手権「2021 モトクロス・オブ・ネイションズ」イタリア大会。

 

イタリアリームの大黒柱、GP9冠アントニオ・カイローリの引退表明直後に手にした悲願のネイションズ優勝やゼッケンナンバー「#222」が永久欠番として発表されたこともイタリア優勝に華を添えるトピックとして話題なのは、ニューモトでもお伝えしてきた通り。

 

モトゴシップ|MXGP 9冠 アントニオ・カイローリ「今季限り」引退表明
モトゴシップ|アントニオ・カイローリ「222番」永久欠番へ

その美談の裏に隠された? 一部で報じられていた、カイローリにまつわる「疑惑」もあったのでした…。疑惑の瞬間一部始終ビデオを2本別アングルでまとめましたでのまずはチェックしてみて下さい。

 

エンジョイ!

 

 

 

「つ、突き飛ばしてる…。」押してる? 表現はともかくとして、話題になるのも納得のモトゴシップ的にもある意味たまらない決定的瞬間なのです。その前の両者の「やってしまった感」満載で目の合った瞬間もジワリとくるものがあります。

 

ネイションズのレース1は、MXGPクラス(450)とMX2クラス(250)の混走レース。イタリアチームは非力な250マシンを駆るガダニーニにイン側グリッドを優先させ、カイローリは450マシンのパワーでアウト側から好スタートを狙う作戦というネイションズ優勝候補国がこれまで度々選択してきた作戦を選択。

 

狙い通りにカイローリは好ダッシュに成功。アウト側から鋭くオレンジのマシンが飛び込んで来るのですが、スタートストレートが短い上にマディの路面コンディションということもあり、イン側スタートのトヌス(スイス)とコールデンホフが接触から弾かれるようにアウト側まで一気に飛び出してくる事態に。そこにカイローリが巻き込まれてコールデンホフと共に転倒という流れ。

 

 

カイローリの悔しさ、理解出来なくもないのですが… 上述の通りの路面コンディションや1コーナーまでの距離や形状を考慮するとイン側から弾かれて転倒というリスクは、GP9冠王者であれば大なり小なり推測出来ていたはず。そのリスクを承知の上でのスタートだったとしても思わず手が出てしまったのは、悲願のネイションズ優勝を狙える最後のチャンスだったことが影響しているのかもしれません。因みにカイローリとコールデンホフは、コールデンホフがレッドブルKTM時代の元チームメイトだったという間柄。コールデンホフは1コーナー進入に関して「攻めすぎた…」とコメント。美談の裏のなんとも微妙な瞬間と受け取ることも出来るシーン。

 

カイローリからすると現役最後のネイションズ参戦、自国開催ネイションズ、悲願のネイションズ優勝を懸けてのレース1でのスタートシーン。振り返れば、優勝候補同士のイタリアとオランダ(コールデンホフ)が揃って1コーナーで転倒する光景は、想像を越える程の大きな波乱が度々起こった今年度大会を象徴する瞬間でもありました。タラレバですが、コールデンホフもこの転倒がなければ… オランダ連覇となっていたはずのダブルで痛すぎる転倒シーンでもあったのでした。

 

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R a y  A r c h e r


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