モトゴシップ|MXGP 9冠 アントニオ・カイローリ「今季限り」引退表明

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FIMモトクロス世界選手権 MXGPシリーズ 現役最多の9冠を誇る、アントニオ・カイローリが今季限りでの現役引退を発表しました。

 

先行していたUSモトクロス界に追いつけ追い越せで、ステファン・エバーツ以降の世代でMXGPシリーズを牽引し続けてきたカイローリ。今日のMXGPシリーズとKTMの発展と躍進に最も大きな貢献した存在であると断言して異議を唱える者はいないでしょう。

 

以下は今回の引退表明時にリリースされた、カイローリへの感謝を表明するKTM公式発ビデオです。引退についても本人から語られます。エンジョイ!

 

 

今季シリーズ中に、36歳を迎えるカイローリ。直接の引退の理由としては、18年間という長期に渡るGPレースキャリアの中で以前のような勝利への情熱を持続できなくなった自身の変化を挙げています。リリース内のコメントを抄訳すると、

これは簡単な決断ではありませんでした。私はいつも記録や戦績は自分にとってそれほど意味のあるものではないと言ってきました。私や家族にとっては、ひとつの世界タイトルを獲得しただけでも達成感がありましたから、これまでの成功したレースキャリアを積むことができたのはとても特別なことだと思っています。私は今がやめるのに正しいタイミングだと感じています。私を取り巻く状況からしても今回の決断は正しいと思えています。そして、今年はまだタイトル獲得を目指していますので、この挑戦に対するモチベーションも非常に高いです。MXGPシリーズ参戦しれから、その間ずっと私をサポートしてくれたすべての人々に感謝したいと思います。多くの人の顔と名前、そしてもちろんファンの皆さんの興奮と愛を感じてきました。私は初日からKTMファミリーの一員であることを強く感じていましたし、これからも一緒に仕事や関係を続けていきますが、今までとは違う形で続けていきます。2021年以降の人生でやるべきことはたくさんありますが、今は私たちの目標は非常に明確です。

と、引退表明とともに最後のチャンスとなる今季MXGPタイトルへの意気込みでコメントを締めくくっています。ステファン・エバーツと並ぶGP10冠という記録よりも、あくまで今季タイトルにこだわる姿勢を打ち出したカイローリ。応援したい!

 

 

モトクロス、エンデューロ、ロードレースの全てのカテゴリーで現在の「KTM成功」の礎を築き上げた、カイローリ。引退後ですが、KTMグループとの新たな契約も明かされました。アドバイザーやアンバサダー業務、マシン開発に携わっていくとのこと。非公式ではありますが、機会があればスポットでのレース参戦やAMAモトクロス参戦の可能性を示唆するコメントも。

 

 

9月14日の引退表明時までのカイローリの戦績をまとめ。

・GP 9冠(MX2クラス2回、MXGPクラス7回)
・GP通算 93勝(総合優勝)
・表彰台登壇 177回

 

結婚、第一子誕生とカイローリを取り巻く環境が大きく変わった近年のカイローリ。今季限りというのは寂しい限りですが、新たなステージでの活躍にも注目していきたいと思います。その前に現役最後のタイトル争いに大注目でしょう!

 

 

KTM, Ray Archer


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