モトゴシップ|2019 モトクロス・オブ・ネイションズ、フランス代表「解任」トム・ビアル
国別対抗世界選手権「モトクロス・オブ・ネイションズ」、現在大会5連覇中のフランス代表チームにまたしてもビッグニュース!
MX2クラス担当ライダーとして代表初選出された、トム・ビアルが代表メンバーを解任。代役には、GP表彰台経験もある若手のマクシム・ルノー(ヤマハ)。
今季MXGPシリーズ初参戦。ルーキーながら総合優勝も果たし、GP界で最も注目すべき若手ライダーの一人。そのビアルに一体何があったのか?
今回は所属チームのメインスポンサー、レッドブルのロゴ使用に関してフランスのフェデレーションと問題が発生。数日前からSNS上でモトゴシップ的にささやかれていたものでしたが、フェデレーションから正式に解任の声明が出ました。更にビアルもコメント発表。
当初の情報では、ネイションズ参戦の際に恒例的にフランスチームが着用してきた独自のオリジナル公式ジャージやチームウェアへのレッドブルロゴの「大きさ」が問題になっているというものでしたが、解任の理由は「キャップ」のロゴサイズとのこと。
抄訳すると、フェデレーション側はスポンサーロゴの重要性は認めつつも、フランス代表としての規定を優先。ビアルはネイションズ参戦に意欲的だっただけにロゴサイズでの解任に非常に残念な想いを表明しつつもフランス代表チームにエールを送る言葉で締めくくっています。
過去にもフランスのフェデレーションは、代表ライダー選出の不透明さやライダー関係者とのトラブルが度々話題になってきた経緯があります。またか… という印象受けなくもない今回のケースですが、問題はどこにあったのでしょうか?
モトクロスのオリンピックとも評されるネイションズ。シイリーズ戦とは異なり、ある意味、年に一度の国別対抗世界選手権という特殊な大会。解任理由が「ロゴサイズ」というライダーのパフォーマンスと無関係な理由ということで、フェデレーションの優先順位がどこにあるのか? フランスの熱狂的なレースファンを考えると誰のためのネイションズなのか? は直接的に疑問を抱くところ。
見方を変えると今回の件、ビアルが直接にフェデレーションと交渉しているわけではなく、所属チームやマネージャー、レッドブルがフェデレーションとの窓口となっていたはず。レッドブルは契約アスリートとのプロモーションやロゴ使用に関して厳しい条件があります。フェデレーションはロゴ使用を禁止していたわけではなく、問題は「サイズ」。交渉内容詳細は明かされていませんが、レッドブル側でもなんとか歩み寄ることは出来なかったものなのか? とも感じてしまいました。
何よりも重要なのは、誰も得をしなかったという事実。来季MXGPシリーズ、MX2クラスのチャンピオン候補の若手ビアル。残念なニュースですが、親子2代でGP優勝獲得した逸材に変わりはありません。今後ますます注目していきたいところ。
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Ray Archer