たまモト特別編|リッキー・カーマイケル独占インタビュー

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【2018年8月10日の記事を再編集】

えかきやたまさんによるニューモト人気コンテンツ「たまモト」。通常は全日本モトクロス選手権予選日活躍のライダーインタビューをお届け。不定期にお届けしている「たまモト特別編」ですが、今回の特別編は「特別すぎる」内容。ニューモト独占リッキー・カーマイケル インタビュー。

 

テーマは、国別対抗世界選手権「モトクロス・オブ・ネイションズ」。AMA最多勝&15冠のカーマイケル相手に「グッドクエスチョン!」と度々うならせるツッコんだ質問の数々。カーマイケルが選ぶアメリカ代表メンバーとは?等、大注目の内容です。エンジョイ!

 

 

【Questions about the MXON】

 

せんだっての全日本モトクロス選手権 第6戦 東北大会(藤沢スポーツランド)に来場されたリッキーカーマイケルさんに特別インタビューをお願いしました。テーマはずばり、モトクロスのオリンピックとも称される国別対抗世界選手権「モトクロス・オブ・ネイションズ」について!

 

当初は音声書き起こしを予定していたのですが、できることなら彼のチャーミングな受け答えをそのまま観ていただきたいと思い、ダメもとで「動画を撮ってアップしてもいい?」と伺ったところ、快諾していただけたので、急遽動画にて収録。えかきやが不慣れなため、お見苦しい箇所もあると思いますがその点はご容赦ください。ちなみに通訳はSUZUKI MOTOR OF AMERICA,INCの社長 TAKESHI HAYASAKI 氏。とんでもなく偉い方に通訳していただいて、ありがたいやら申し訳ないやら…。

 

RCさんインタビュー【ネイションズについて質問してみた】

 

以下は、そのインタビューの書き起こしになります。ややこしいところは意訳してあります。訳が間違ってたらこっそり教えてください。

 

たま:最初の質問です。将来ネイションズの監督になりたいと思いますか?

RC:いつかはやりたいと思っているけれど… 誰か(現アメリカ代表監督ロジャー・デコスタ)がリタイアしないといけないから今の所オファーは来てないね(笑)これはなかなかいい質問だね。アメリカでは怖がって誰も聞いてこないからね(笑)

たま:では次の質問、今年もし監督であったならば、アメリカ代表メンバーに誰を選びますか?

RC:イーライ・トマック(Eli Tomac)、アーロン・プレシンジャー(Aaron Plessinger)、そしてジャスティン・バーシア(Justin Bacia)。

 

モトゴシップ|2018 モトクロス・オブ・ネイションズ「アメリカ代表」発表

 

たま:その理由を聞いてもよろしいでしょうか?

RC:今季AMAモトクロスシリーズにおいて3人とも良い成績を保っている。プレシンジャーは(250MX)ポイントリーダー、イーライ・トマックも(450MX)ポイントリーダー、ジャスティン・バーシアはアメリカ人ではその次、3番目(450MXランキング3位)に良い成績をおさめてる。彼らはアメリカ人のトップ3になるからね。彼ら3人は(今シーズン)とてもいいレースをしている。今回、ネイションズの会場となるレッドバッドでの成績も良かった。それを考えるとこの3人だね。

たま:では次の質問。アメリカ代表歴代ベストメンバーは誰だと思いますか?

RC:僕が考えるには、ジョニー・オマラ、リック・ジョンソン、ジェフ・ワードだね。なぜかというと彼らは何度も勝っているんだ。僕はネイションズに6回出場した。でも勝てたのはたった3回だ。勝率は50%だね。かたやジョニー・オマラは5回も6回も勝っている。リック・ジョンソンもジェフ・ワードも同じように勝ってるんだ。圧倒的だよね。

【註:調べてみたら勝利数はジョニー・オマラ4回/リックジョンソン4回/ジェフ・ワード7回でした】

たま:ストロングアメリカですね

RC:そう、そうだね!

たま:それでは次に、今年の優勝国を予想していただきたいのですが…

RC:そうだな…フランスが勝つ可能性は大きいね。アメリカも今年はチャンスがあると思ってる。あとは…イタリアかな。今年のアメリカはホームグラウンド(自国開催)というアドバンテージがあるし、フランスと僅差でアメリカが勝つんじゃないかな?

たま:日本代表はどのくらいまで行くと思いますか?

RC:日本代表がとても良いライダーだってことは僕も知ってる。レッドバッドのコースは日本のライダーにあっているから、トップ10には入れるんじゃないかな。

たま:今年の日本チームはとても若いチームなんですが、レッドバッドを走る彼らに何かアドバイスをお願いします。

RC:いい質問だ! 僕の一番のアドバイスは自分のペースを守ること。特にあのコースでは、自分のペースを守ってそれ以上に行かないようにする自制心が必要だ。そうでないと簡単にクラッシュしてしまうからね。

たま:日本人ライダーにとってラロッコズリープは難しいと思いますか?

RC:450のライダーなら問題ないと思うよ。250のライダーには少し厳しいかもしれないね。ジャンプは同じでもアプローチ(ライン取り)を変える事で違ってくるからできない事はないと思うよ。

たま:では次の質問です。ネイションズでのあなた自身の思い出を聞かせてください。

RC:モトクロスの中ではネイションズはベストイベントだ。雰囲気もなにもかもが違う。モトクロス・オブ・ネイションズは自分の中でも特別な思い出だ。他の出来事とは比較できないほどに大きな思い出。サッカーのワールドカップみたいなものだね。とてもとても大きなイベントなんだ。

フランスのサン・ジャン・ダンジェリ(2000年 / Saint-Jean-d’Angély France / Ricky Carmichael & Ryan Hughes & Travis Pastrana)が一番思い出深いね。僕が出場して初めて勝ったネイションズだから。

たま:アメリカでネイションズが行われた時にも出場されていましたよね?

RC:そう。今年はレッドバッドだけど、僕が最後に走ったのはバッズクリーク(2007年)。

たま:その時の思い出は?

RC:自分が自国開催ネイションズで勝てた初めてのレースであり、プロライダーとしての僕の最後のレースだ。とても特別なレースだったよ。ベストのレースではなかったけどね。自分にとって良いレースだったとは言えないけれど、自分にとって忘れられない特別なレースだった事は確かだ。

たま:ありがとうございました。最後に日本のファンにメッセージをお願いします。

RC:日本のファンの皆さん「どうもありがとう」僕は日本が君たちが大好きだよ!

 

 

編集者注:いかがでしたでしょうか? リッキー・カーマイケル独占インタビュー。具体的な内容は書き起こしテキストの通りなのですが、ビデオ内たまさんからの質問に対する真摯な受け答えと時おり見せる一瞬ドギマギしたような表情や人柄がにじみ出る優しい笑顔。テキストだけでなく、是非ともビデオでインタビュー時の空気感をご覧になっていただきたいです。モトクロスや日本へのリスペクトも強く感じられ、引退後の今でも世界のレースファンから愛され、尊敬される理由がとてもよく理解できました。

 

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