モトゴシップ｜ケン・ロクスン「昨年負傷時ウェア着用」レース出場の真相

by SetagayaRacing · Published 2018-01-26 · Updated 2018-01-26

決勝3レース制「トリプルクラウン」大会で話題を集めた 2018 AMAスーパークロス第3戦アナハイム2。サプライズはレースだけでなく、なんとケン・ロクスン（ホンダ）が昨年の負傷時に着用していたウェアとほぼ同モデル（ジャージは海外発売中、パンツは国内発売中）を着用して登場！

今季からウェアを1年限りのSHIFTから再びFOXへと変更も話題となっていたロクスンだけに、まさか昨年のSHIFTのウェア、しかも負傷時着用ウェアとほぼ同仕様の姿にはホントに驚きました。

合計11度の手術、左腕切断の可能性もあったという選手生命を脅かした大怪我をしたのは 2017 AMAスーパークロス第3戦アナハイム2。つまり、ちょうど1年前の同大会。FOXとSHIFTは同企業運営も別ブランドで別コンセプト、契約ブランドのプロモーションやマーケティングを越えたサプライズにはロクスンなりの理由があるのでした。

「去年と同じイエローのSHIFTを着たのは(オープニングセレモニーとレース1のみ)、僕のアイデアでした。ちょうど1年前、ここでクラッシュしたときのウエアを着ることで、僕からのメッセージとしたかったのです。万人受けはしなかったみたいですが、僕自身もそれほどジンクスなどをかついでいるわけじゃありません。ただそうすることで、あのクラッシュからいろいろあったこの1年に区切りをつけ、前に進めるだろうと思いました。今夜はとてもおもしろいというか、奇妙なアナハイム2でした。因縁の場所だということを考えないようにしていたのに、なぜか心の奥の方に引っ掛かっていたようです。レース中は自分自身を見失っていたし、全然乗れていなく、なにもできない感じでした。レース1ではスタートに失敗した上に、恐怖を感じたこともあってどんどん後ろに下がってしまいました。完全に想定外でしたが、さらに悪いことには今夜は決勝があと2レースあるということでした。そんなわけで気分的にも成績的にもよくはないのですが、課題の一つだったアナハイム2を過去のものにして、心の縛りが解けたことは素晴らしい。去年のようにもっと悪い結果だってあり得たわけですから……。何事もなくこの場所から去り、来週のレースに臨めます。今大会をまとめると、ライダーとして受け入れがたいリザルトでした。やっぱり優勝を目指しているし、悪くても優勝争いはしたいものですから。今回は遠くて届かなかったけれど、今夜のことは忘れて次のレースを楽しみたいと思います」

引用：http://www.honda.co.jp/AMA/race2018/sx-rd03/

ジンクスなどをかついでいないとは言うものの… 昨年の大怪我や長く辛く不安な復帰への道のりは我々が想像するよりも遥かにロクスンにとって大きな苦難として胸に刻まれているのでしょう。この大会にはウェア以外にもヘルメットにロクスンの復帰に携わった人々の名前が記された仕様を着用。下記ビデオは今季復活ロクスンの序盤戦ハイライトです。