モトトーク|FIM ワールドスーパークロス最高経営責任者アダム・ベイリー

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特に決まったテーマを設けずに、モトクロスやオフロードバイクを愛する様々な方にご登場いただきまして、その想いや情熱、思考を自由な形で共有していこうという企画「モトトーク」。

今回は、2022年に世界のモトクロス界を震撼させたFIM発の新スーパークロスシリーズ「FIM ワールドスーパークロスチャンピオンシップ」成功の立役者にして、最高経営責任者CEOでもあるアダム・ベイリー氏の登場です!

 

 

FIM ワールドスーパークロスチャンピオンシップの名称に馴染みが少ない方には説明が必要でしょう。1990年代から長きに渡り、AMAスーパークロスには FIM(国際モーターサイクリズム連盟)によって FIM ワールドスーパークロスチャンピオンシップという名称のシリーズとして統合されてきた歴史がありました。その歴史の中ではヨーロッパや日本でのジャパンスーパークロスもシリーズに組み込まれた時代や同年(2006年)の同シリーズでリッキー・カーマイケルとジェームズ・スチュワートという2名のチャンピオンが誕生するという紛らわしいシーズンも含め、形を変えながらもAMAとFIMの関係性は継続していたのです。

そして、2009年以降の FIM ワールドスーパークロスチャンピオンシップに独自性は乏しく、本来のAMAスーパークロスという名称で多くのレースファンには親しまれてきましたが、2021年限りでシリーズの統合は解除されました。FIMとしては、2022年秋から完全に独立した新たなスーパークロスシリーズを発足させます。その新シリーズが、今回のモトトークで取り上げる「FIM ワールドスーパークロスチャンピオンシップ」なのです。

 

FIM World Supercross – The Newsmoto

2022年は開催初年度ということで、パイロットシーズンとして全2戦のシリーズが行われました。注目集めたFIMの新シリーズ「FIM ワールドスーパークロスチャンピオンシップ」関連ニュースは、上記記事リンク先よりご覧いただけます。

今回、ニューズモトはオーストラリアやニュージランドでのスーパークロスを成功させ、「FIM ワールドスーパークロスチャンピオンシップ」CEOにまで上り詰めた、来日中のベイリー氏へお話を聞くことが出来ました。

お伺いしたいことは沢山あったのですが、多忙なベイリー氏ということで「FIM ワールドスーパークロスチャンピオンシップ」の今後の展望、そして何より日本のレースファンとしてはどうしても聞かなければいけない「ジャパンスーパークロス」復活についてズバリ直撃!

 

 

The Newsmoto:「FIM ワールドスーパークロスチャンピオンシップ」パイロットシーズンの成功おめでとうございます。今回の成功をどのように受け止めていますか?
ベイリー:昨年は本当に満足のいく年でしたが、まだまだ改善の余地があると考えています(2大会で8万5千人以上の集客、数百万人のオンライン観戦)。今年も大きな一歩を踏み出すことができるよう、モチベーションを高めています。

The Newsmoto:2023年は東南アジアを始め新たな開催地を発表していますが、全何戦のシリーズとなりますか?
ベイリー:今年はイギリス、フランス、アジア、ドイツ、カナダ、オーストラリアの6都市で開催される予定です。これら開催地はスーパークロスにとって素晴らしい会場ばかりなので、素晴らしい1年になると期待しています。

The Newsmoto:アジアでのスーパークロス開催にどのような可能性を感じていますか?
ベイリー:アジアは多くの理由により、私たちにとって非常に重要な場所なのです。東南アジアは世界でも有数のモーターサイクル販売地域であり、日本は多くのメーカーと沢山のファンの本拠地でもあります。一刻も早く、アジアに進出しなければならないのです。

The Newsmoto:日本のレースファンは日本でのスーパークロス開催を期待しています。日本でのスーパークロスを開催する予定はありますか?
ベイリー:FIM ワールドスーパークロスチャンピオンシップ日本大会(ジャパンスーパークロス)を開催するために、私たちは懸命に取り組んでいます。日本でのスーパークロスイベントは、1990年代に大きな成功を収めているので開催実現できれば再び大きな成功を収めることができると思う。また、日本人ライダーがFIM ワールドスーパークロスチャンピオンシップに参戦する機会を提供できるよう努力していますよ!

The Newsmoto:日本のレースファンにメッセージを下さい
ベイリー:日本のファンの皆さんが私たちの挑戦を見守ってくれていることに本当に感謝しています。そして、この素晴らしい国(日本)でFIM ワールドスーパークロスチャンピオンシップを開催することが待ち遠しいです。日本の人々や文化はとても特別で私たちのシリーズに参加するライダーやチームも日本で戦うことを望んでいます。

 

 

これは… ジャパンスーパークロス復活… 近い将来に実現するのではないでしょうか!? して欲しい!

他にも今後の「FIM ワールドスーパークロスチャンピオンシップ」を占う重要なキーワードもいくつか引き出すことも出来ました。

アメリカでは、AMAスーパークロスとAMAモトクロス終了後にプレイオフシリーズとしてのAMAスーパーモトクロスが今季からスタート。そもそもAMAはアメリカ国内のシリーズということで、物理的に日本で開催されることはありません。しかし「FIM ワールドスーパークロスチャンピオンシップ」はワールドの名の通り、世界各地での大型シリーズを目指して発展中。特に日本での開催可能性だけでなく、東南アジアでのオートバイ販売市場にまで言及されている点は、F1やMotoGP、MXGPと同様の発展の可能性が伺えます。

 

 

モトゴシップ的には… アメリカでAMAスーパークロス参戦のみのライダーが増え、シリーズ終了後は「FIM ワールドスーパークロスチャンピオンシップ」への参戦という、AMAとFIMの2大スーパークロスシリーズに参戦するライダーが増えていくのでは? という動きも水面下である模様です。

日本のレースファンとしては、是が非でも「FIM ワールドスーパークロスチャンピオンシップ」の発展を願い、ジャパンスーパークロス復活を祈るばかり。昨年のパイロットシーズンにケン・ロクスンとイーライ・トマックを招聘する手腕を発揮したベイリー氏であれば、早ければ… 2024年?

他にも「FIM ワールドスーパークロスチャンピオンシップ」は、日本の広告代理店「電通」のグループ企業、電通スポーツヨーロッパと電通スポーツアジアとの代理店契約も締結しているのです。

 

 

今回の取材を通じて「FIM ワールドスーパークロスチャンピオンシップ」とベイリー氏は、日本でのスーパークロス開催とレースファンをとても大切に考えており、ニューズモトと共に日本でのスーパークロスファンを構築していくことを非常に楽しみにしていると語ってくれました。

 

 

今後もニューズモトでは、「FIM ワールドスーパークロスチャンピオンシップ」関連トピックをお届け予定です。ジャパンスーパークロス復活に向けて、日本のレースファンの皆さんも「FIM ワールドスーパークロスチャンピオンシップ」の成功をこれまで以上にフォローしていきましょう!

 

モトトーク – The Newsmoto


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