ニューモトブログ|アライヘルメット「V-CROSS 4」
小学校1年生で初めたモトクロス。実際にライディングやレース出場をしたり、国内外のレース観戦(中継含む)等、ふと気づけば現在までに約40年をモトクロスと共に過ごしてきたという驚き(笑)。
今でも父親と初めてモトクロスウェアを買いに行ったことや初めての河川敷でのライディングをはっきりと憶えています。それまで全くと言っていいほど馴染みのなかった「ヘルメット」を初めて被った時の感触や車の窓に映った自分の姿を見た際の子供ながらの特別な感情も記憶しています。やはりバイク乗りを象徴するアイテムといえばヘルメットですからね。
振り返ると何個もヘルメットを所有してきました。全日本モトクロス選手権に長年出場していたことや感謝してもしきれないスポンサーからの支給もあり、正確な数は不明ですが、数十個単位は下りません。
なんと言っても約40年ですからね、凄まじい進化を遂げながらヘルメットは我々ライダーの頭を守り続けてくれています。父親が仕事で度々カリフォルニアに出張に行っていた80年代は、今でも憧れ続けているAMAトップライダーの気分を味わえたBELLやJTといった海外メーカーのヘルメットとの出会いも…。当時はバイクだけでなくギア類も多様なイノベーションが世界同時多発的に生み出されており、ワクワク&キラキラしていた時代でもありました。
時は流れ… 現在ではプライベートでもお仕事としてでも、ありがたいことに国内外のヘルメットメーカーや沢山のモトクロスウェアに囲まれてライディングを楽しんでいます。そこで気付いたのが、不思議と「アライ V-CROSS 4」を着用する率が高いのです!
当サイトでは国内外の新作ヘルメットのリリースや最新技術を度々取り上げてきています。ですが、不思議と手に取る率が高いヘルメットは発売から10年目を迎える「アライ V-CROSS 4」ということを自覚し、改めてこのヘルメットについて今回のニューモトブログでは触れてみたいと思います。
アライヘルメットの企業として安全を追求する姿勢、「R75」に代表されるような強烈なメッセージとして主張する独自の安全へのこだわり、そして「アライ V-CROSS 4」というヘルメットがオフロードバイク界を代表するものであるということは皆さんご存知なはずでしょう。
新商品紹介や機能面に特化したようなインプレ的なことには、発売から10年目ということもありここでは特に触れるつもりはありません。数値的なものも検索すれば法人・個人問わずに多くのメディアが紹介するインプレ記事で出会えるはずだと思います。
では、何を伝えてみたいのか? なぜ不思議と「アライ V-CROSS 4」を手に取る機会が多いのか? それはたまたま手前にあったから… なんてわけではなく「質感」が圧倒的に私好みなのです。
これまでに仕事柄、アパレルや靴、バッグや雑貨類に長年数多く触れてきました。商品としての完成度や仕上がりの美しさ、機能面の素晴らしさは国内外のヘルメットメーカーの現行モデルも甲乙つけがたいのは疑いないところ。デザインに限っては個人の好みもあります。
一方で、なかなか説明つかずに思わずいつも手にとってしまう洋服や靴、アクセサリーって皆さんもありませんか? アンドロイドが優れているのは知っているけど、いつもiPhone買ってしまう…。ピックアップトラックに乗ってみたいけども、毎回ハイエース買ってしまう…。ドライTシャツは機能が優れているけど、毎回手に取るのは肌なじみのよいコットン100%のTシャツがやっぱり良い等…。
海外企業との仕事も経験してますが、この手の感覚って程度の差はあれど… 万国共通で重要視する傾向あると思います。特にヨーロッパですかね。我々日本人は「質感」的な感覚を言葉にしたり表現することに長け、大事にする国民性があると感じています。私が「アライ V-CROSS 4」から受ける質感とは、定評ある着用時のフィット感や肌感はもちろんのこと、手にとったヘルメットそのものが訴えかけてくるような「感覚」そのものだったりします。
比較的高価なヘルメットメーカーにも関わらず、国内外でアライ信者が多いのもそんな理由からなのでしょうか?
昨今では海外ヘルメットメーカーの多くが採用する「MIPS」に代表される多方向衝撃保護システムが、ヘルメット業界に大きな革命を起こしている現状があります。我々ライダー目線からするとメーカー問わずに技術革新はいつだって大歓迎ですし、安全第一。自分の中の新しいもの好きな面もありますし、個人的にも同様のシステム採用の海外メーカーヘルメットを着用したこともあります。
幸いにもここ数年で頭を強く打つような大きな転倒したことはなく、その最新プロテクション効果の恩恵を受けたことは現時点ではありません。よって、どのヘルメットが一番優れているか? 安全か? についての見解は持ち合わせていません。
しかし、無意識に感じてしまう「アライ V-CROSS 4」を手にとった際や着用時に感じることができる質感の素晴らしさは、アライヘルメットの安全への哲学や実際に工場でヘルメット生産に携わる従業員の方々の意識の高さが反映されているからだと感じています。
今の時代、なんでもかんでもメイド・イン・ジャパンが一番優れているとは思ってはいません…。バイクウェアに限らず、普段着る洋服のように身の回りの「モノ」でメイド・イン・ジャパン商品の比率は高くはありません。しかし、可能であれば国産メーカーのヘルメットを被りたいと思う自分もいるのが事実。
国産メーカーのヘルメットは高価であるという印象は間違いないでしょう。「アライ V-CROSS 4」に限っては、長らくフルモデルチェンジもされていません。しかし、高価という価値観はどこから生まれるものでしょうか? ヘルメットは最も重要な頭を守ることが出来る唯一のバイク用品です。自身が信頼できる安全を手に入れることが最優先だと考えるならば、今後のヘルメット選びを価格面だけでなく、安全についてや実際に被った時の「感覚」も大事にしてみることオススメします。いつだって、欲しい・必要と思えたときが買い時!
とはいえ、こんなご時世ですから価格面の優先順位も無視できないのも理解できますし、デザインや軽さ等もやっぱり魅力ですよね。上述したようにヘルメット技術革新はとても興味深い局面を迎えています。海外通販もありますが… ウェブで調べて、実店舗等で実際の商品を沢山試着してコレだ! と思えるヘルメットやバイク用品に皆さんが数多く出会い、事故や怪我がないことを祈っています。私のようになんとなく手にとった商品が、いつものライディングの相棒になることもあると思います。
安全第一でオフロードバイクライディングを楽しみましょう。エンジョイ!