たまモト|2022 全日本モトクロス注目ライダー「たま推し」vol. 2

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似顔絵イラストとインタビューでお送りする「たまモト」、2022年の第1弾 vol. 2。あなたの「推しライダー」を見つける一助となれば幸いです。

今回は開幕直前スペシャルということで、今シーズンの活躍が期待される4名のライダーを紹介いたします。先日公開した 「vol. 1」に続いて、vol. 2でお届けするのはIA2クラス参戦の2人のライダー、池田凌選手と柳瀬大河選手です!

・たまモト|2022 全日本モトクロス注目ライダー「たま推し」vol. 1

 

 

■池田凌【IA2 / #6】Twitter: @mx917ryo, Instagram:@ikedhkd

池田凌選手はずっと昔、下市で全国大会があった時、えかきやの元にいきなり駆け寄って来られて「初めまして池田凌といいます。よろしくおねがいします!」って元気に自己紹介してくださったんですよ。たしか、当時まだ小学生だか中学生だかって年齢だったんじゃないかな。物怖じしないコだなあとめっちゃ印象に残ってずっと覚えていました。そんな池田少年も気がつけばIA2でトップ10に入る選手に。今回いろいろお話を伺って、あの時感じた「ただ者じゃない」って印象は間違っていなかったなと思った次第。

★人との繋がりを大事に

たま:昨年お話しさせていただいた時の話がとても面白くて今シーズン最初の「たま推し」で推させていただこうと思ったんですけど。
池田:まじですか!ありがとうございます。
たま:去年「モトクロスをメジャーにする為にSNSとかもがんばんなきゃいけないと思うんですよね」っておっしゃってたんですけど…その後、どうですか?
池田:そうですね、あれから大分…いや、そんないきなりいい方向に向くとはハナから思っていないんですけど、とりあえずツイッターで自分からフォローしにいくなりやってて、始めた当初から比べると…マイカルチャンプとかも絡んでくれるんで、大分存在を知ってくれる人が増えたかなと。
たま:すこし手応えが出て来たってところかな?大事ですよね自分からフォローしにいって返してもらってっていう作業はね。
池田:そうですね… 営業… みたいな(笑)モトクロスだけじゃなくて、他でも人脈って効くことがあるから、そういう意味でも今後役に立つこともあるかなって思うから…。モトクロスだけだったら、レース出て結果残して… でいいんですけど、それだけじゃないんで。人との繋がりを大事にして行きたいんで。
たま:それは「自分の世界を拡げたい」とか「10年、20年先の事を考えて」とかそういう事なの?
池田:そうですね。例えば、自分が困った時、いろんな人と繋がってるから助かる事ってあると思うんですよ。今の時代、何を始めるにしてもマーケティングだとか… いろいろありますよね。
たま:そういうのはどこで学んできたのかな? マーケティングとかSNSの活用とか…
池田:いや… 自分で考えただけですよ。
たま:え? そうなの? すごいですね!
池田:今はSNSの時代だ宣伝しろ!って言われても、じゃあフォロワー数人のヤツが宣伝した所でどうなの?…って話じゃないですか。見てくれる人を増やさないと始まらないから… 宣伝するんだったら影響力のある人… インフルエンサーにならないといけないじゃないですか、でも僕はそこにはまだ至ってないから… なので、まずはツイッターで知ってもらう所から… だと思うんですね。
たま:なるほど。いろいろと見聞きしたものの中から学ばれてはいるんだろうけど、自分でそこまでの考えに到ったっていうのが… さすがナチュラルボーンインターネット(生まれたときからインターネットがある世代)ですね。
池田:そうですね。昔にはできなかった事がいろいろやりやすい時代だとは思うので。それを利用するしかないですよね。

 

★意外と理論派です

たま:昔、下市でたまさんに声をかけてくれた理由が「写真を撮ってもらえるかなと思ったから」っておっしゃってたじゃないですか?
池田:言ってましたね(笑)
たま:そういう「目的に対しての手段を見つけるのが得意」だって、自分で思った事はある?
池田:そうですねえ… 得意かって言われたらちょっとわかんないですけど、逆算して行けばわかるかなとは思ってましたね。たぶん僕は理論系… 理屈を考えていく…
たま:理屈を積み上げて行くタイプ?
池田:そうですね、なんでも理由がないのは好きじゃないんです。
たま:モトクロスライダーには珍しいのかもしれませんね。わりと感覚的な人が多いじゃないですか?
池田:僕そういうの苦手なんですよね。根拠ないのが嫌いなんですよ。たまには(理屈は)もういいやって時もありますけど、ベースはやっぱり理屈がないとダメかもしんないですね。
たま:モトクロスライダーってわりと「えいやっっ!」みたいなとこが…
池田:ありますね(笑)もちろんそれが大事な時もあるんですけど。でも絶対になにか理由というか「この路面は行け!」じゃなくて「この路面はこうだからこう走ったらこうなる」みたいなのはあると思うので。
たま:じゃあ、走る時はそうやって組み立てて行くタイプなんだ?
池田:僕は意外と考えてますね。…ただ、考えてるけどまだ… 足りてないんですよね。
たま:考える事と考えた通りにできるかっていうのはまた別の話だもんね(笑)
池田:そう! そうなんですよ!
たま:考えるのは嫌いじゃない… どっちかというと好きなんですね。
池田:そうしないと自信がないっていうか…「いいから行け」っていうのはできないんですよね。
たま:わりと慎重なタイプですね。
池田:そーとー慎重です!ビビリっすね。
たま:自分はそういうタイプだから不安材料は潰して「大丈夫」ってなってから走るんだって事が自分自身でわかっているんだったら全然問題ないよね。
池田:それが時に邪魔する事もあるから… その時はもう自分に言い聞かせるしかないですよね「関係ない!」って。
たま:そうすると常に自分の思考と戦いながら走るタイプなんですね。
池田:そうです!
たま:走りだけ拝見してると元気のいいイケイケタイプなのかと思ってたんですけど違うんですね。
池田:そうですね、おりゃあ!っていうタイプではないですね
たま:でもさ、ジャンプはわりと思い切りよく飛ぶ方じゃないですか?
池田:ジャンプはね、飛んだもん勝ちですから(笑)
たま:そこは割り切ってるんだ?(笑)

★ファンとの距離感

たま:ファンの方との接し方もいろいろ考えてらっしゃって…
池田:ライダーパーク生駒のお客さんとか、よく挨拶したり話をするんですけど「IAは雲の上の存在」みたいに言われる事があって。「遠慮してしまう」とか「話しかけづらい」って思われるみたいで。
たま:そういうふうに思われるのは寂しかったりするの?
池田:そうなんです。だから僕はお客さんと一緒に走って抜かすときは声かけるんですよ「フゥー!」って。無言で突っ走ってると恐怖心を与えるから「楽しみましょう」っていう意味をこめて「フゥー!」って言うんですよ。そうするとむこうもたぶん、笑ってると思うんですよね。ファンの方と接する時は小林秀真くんの笑顔を参考にしてます。「秀真君お客さん来てますよ」、「じゃあ行ってくるわ」って行ってニコニコで帰ってくるんで「誰だったんですか?」って聞いたら「いや、全然知らない」って(笑)知らないのにその笑顔できるんだ?!って(笑)ホントにああいう「人から好かれそうなオーラ」っていうか…大事ですよね。
たま:じゃあ「目指せ秀真君の笑顔」なんだね?(笑)
池田:はい(笑)バイクにまたがるまでは(笑)

…と興味深いお話をたくさんしてくださった池田凌選手。ここまで書いておいて残念なお知らせなんですが、昨年の怪我(脳震盪)の影響で開幕戦には出場されません。怪我自体はもうすっかり癒えておられるそうですがそこは慎重派の池田選手「戻るときには万全の体調で」ということだそうです。ので、復帰された時には「おかえり!」とお迎えしたい所存。万全で臨まれる復帰戦で大活躍して下さる事を今から楽しみにしています。

 

■柳瀬大河【IA2 / #10】Instagram:@taiga.no15

若手ライダーの活躍が目立った昨年。その中でもひと際目を引いたのが小島庸平監督率いるベルズレーシングの若手ライダー柳瀬大河選手でした。NAクラスからの特進でIA2クラスに参戦、驚くほどの速さを見せたかと思えば怪我で走れなかったり… と波瀾万丈の暴れっぷり… 大好きだ、こういう選手!(笑)という訳で今年はどんな活躍をしてくれるのか、わくわくしながらお話を伺いました。

たま:実は昨年一度お話を伺ったんですけど、記事にしそびれてしまって、ごめんなさいね。
柳瀬:いえいえ。
たま:改めて今シーズンにむけてのお話を伺おうと思います。

★今シーズンの目標について

たま:今年はチームメイト(大倉由揮)が増えましたがどんなカンジですか?
柳瀬:由揮くんは一緒に練習とかさせてもらったりもするんですけど、めっちゃ優しいお兄ちゃんっていうカンジです。
たま:そっかあ。でもあれですね、大城(魁之輔)くんと大倉くんはIA1を走ることになったから、今年のIA2は柳瀬君ひとりなんですね。
柳瀬:そうですね。
たま:ということは庸平君がよく言っている「ベルズでダブルチャンピオン」っていう「チャンピオンへの期待」の片方を一身に背負ってがんばんなきゃなんない…
柳瀬:はい、そうです(笑)
たま:ベルズは2年目になりますけど… あれ? 違うか3年目?
柳瀬:3年目ですね。NAからなんで。
たま:3年目でしたね、IA2になって2年目。去年はご活躍されたり… されなかったり(笑)
柳瀬:はい(苦笑)
たま:怪我しちゃって走れなかったりもありましたけども。でもやっぱり速さは目立っていたので注目されてる方は多いと思うんですよ。今シーズンの目標はズバリ、チャンピオンですか?
柳瀬:はい、もちろんチャンピオンですね。
たま:去年の自分を踏まえて、今年はこう行きたいって目標というか…
柳瀬:今年はしっかり1年通して戦って、途中、大きく落とすことなく、その中でも毎戦、毎ヒート勝ちに拘って最終的にはチャンピオン獲れるようにしていきたいです。
たま:なるほど。安定した走りというか安定した結果を…
柳瀬:そうです、そうです(苦笑)
たま:去年ちょっとね、全然走れなかったヒートがあったんですよねたしか。
柳瀬:SUGOは予選落ちで、最終戦がヒート1で形を脱臼してヒート2は走れなくて。
たま:そうでしたね。といってもSUGOで予選落ちした時も速くなかったわけではなかったと思うんですけど…
柳瀬:いや、予選落ちした時は走りも酷かったですね。
たま:そうでしたか。じゃあ、今シーズンはその辺を反省してコンスタントにっていうのが今年目指すところでしょうか?
柳瀬:はい。シーズンオフに肩を手術して、乗り始めたのが2月ぐらいだったんですけど、そこから開幕までは余り時間がないってことで…。前半は…ジェイ・ウイルソン選手が(IA2クラスに)来るので… 彼はすごく速いのでそれを倒すためにスキルアップしなくちゃと思って、最近は乗り込みメインで調整しています。
たま:ウイルソン選手は強敵ですよね。
柳瀬:強敵ですね。
たま:庸平くんとか、海外で走った事があるから外国人選手との戦い方みたいなのを教えてもらえたりするんじゃないですか?
柳瀬:あ、もう「とりあえす行け!」ってカンジですね(笑)
たま:そんななんだ(笑)自分的には今年のライバルはウイルソン選手だと思っている?
柳瀬:そうですね。他にも(中島)漱也くんだったり、西條(悠人)くんだったりいろいろいると思うんですけど、やっぱり(ウイルソン選手は)せっかく海外から全日本に来てくれるのでそれを目標… ではないですけど、倒せるようにしたいですね。

★いつかはアメリカ

たま:次は、もっと長期的な目標について伺っても良いでしょうか? 将来的にこういうライダーになりたいとか、海外で走りたいとかそういう…
柳瀬:僕はずっとアメリカに憧れてるんでアメリカで走りたいですね。スーパークロスを走りたいです。
たま:ああいうカンジが好きなんだ?
柳瀬:見た目がかっこいいじゃないですか!
たま:(笑)それ大事だよね!
柳瀬:それ大事ですね、やっぱり。
たま:ショーアップされてるからね。あのカンジに憧れますよね。
柳瀬:あのカンジに憧れてますね(しみじみ)
たま:海外に行かれた事は?
柳瀬:小学校5年生のときに(下田)丈くんのところ、SoCal MXTFに行きました。その時に生のスーパークロスも観ました。「うわあ、ここで走れたらかっこいいなあ!」って思いました。
たま:いいねえ、そういう気持ちすごく大事だと思うんだよね。かっこよさにはすごく魅かれますか?
柳瀬:めっちゃ魅かれますね。走りもかっこよくしたいって思います。(大城)魁之輔くんと練習する時もですけど、動画とか観て「ちょっとこれかっこいいな!」っていうのを練習するんですよ。
たま:そういう人、大好き!(笑)
柳瀬:(笑)
たま:着実なのはね、それもまたかっこいいんだけども、でもせっかくね、お客さんが沢山観に来てくれるんだからその人達に「かっこいい!」って思ってもらうのはね、大事だよね。
柳瀬:そうなんですよね!!

★アピールポイント

たま:それではその観にきてくださるお客さんに、僕のこういう所がアピールポイントですというのを教えていただけるでしょうか?
柳瀬:アピール!?!… じゃあ… ちゃんと応援し甲斐のあるライダーになれるように頑張ります!!
たま:イケイケタイプでっていうことでしょうかね?
柳瀬:イケイケタイプで行きます!
たま:あ、そういえば知ってる?(チーム監督の小島)庸平君は若い頃「イケイケタイプのライダーだ」って言われてたんですよ。
柳瀬:それ、話では聞いた事あるんですけど、見たことはないんですよね(笑)

と、最後にはチーム監督がジェネレーションギャップで苦笑いしそうな発言も飛び出しました、チームベルズレーシングのヤングスター柳瀬大河選手。庸平君もご自身で「俺の若い頃に似ている」とおっしゃっていた勢いのある走りは「イケイケタイプ大好き」なファンの心に刺さること間違いなしです。その元気な走りと成長を一緒にハラハラしながら見守りましょう!

 

たまモト – The Newsmoto


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