レースビデオ&リザルト|2022 AMAモトクロス 最終戦 フォックスレースウェイ2

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【追加:リザルト雑感】

2022 AMAモトクロス 最終戦 フォックスレースウェイ2(全12戦)、450MXクラスと250MXクラスのレースビデオ&リザルトをシェア。

全12戦のシリーズも遂に最終戦を迎えました。各ポジションでのランキング争いも最終決戦となり、熾烈なレースアクションが展開。特にAMAモトクロス史上最も僅差「1点差」のタイトル争いが繰り広げられている450MXクラスのトマック VS. セクストンの最終決戦! 250MXクラスでは、ディフェンディングチャンピオンのジェット・ローレンスがモト1終了時点でタイトル確定濃厚な模様ですが、下田丈選手とハンター・ローレンスによるランキング2位争いは目が離せない状況です。

最終戦が行われる会場はカリフォリニア州のフォックスレースウェイ。過去にも最終戦開催地として多くのドラマや波乱が起こった場所でもあります。下田選手含め、カリフォルニア拠点のライダー達には走り慣れたホームレース。

湿度は低いものの気温40度前後の酷暑を考慮して、レースは5分短縮の25分+2周で争われることになりました。エンジョイ!

 

 


 

【450MX リザルト】
1. Eli Tomac (YAM), 1-1. – 自身5度目のAMAモトクロスタイトル獲得(450MX 4回、250MX 1回)は、ヤマハにとっても2年連続タイトル獲得。2015年以来となるAMAスーパークロス&AMAモトクロス最高峰クラスでの同一年の2冠達成。モト2のセクストン転倒自滅もありましたが、モト1でのセクストンとの首位バトル直接対決はライブ中継見ているコチラまで胃がキリキリするような緊張感。逆転勝利含むトマックのスピードと強さ、経験が一枚上手だったことを強く印象づけるタイトル決定劇。自身レースキャリア最後のAMAモトクロスレースとなる今大会をピンピン完全優勝という最高の形で表彰台の頂点へ。セクストンに分があるとされていたフォックスレースウェイですが、前戦のアイアンマン前に極秘のマシンテストを行っていたというモトゴシップあり。トマックの今季4度目となるピンピン完全優勝は、第7戦ミルビル以来となり約1ヶ月半ぶりのものでした。今季12戦中 11回の表彰台登壇、12戦24レース中 14勝。

2. Chase Sexton (HON), 2-2. – AMAモトクロスシリーズ中にこれまでとは別人かのように「覚醒」したセクストンでしたが、シリーズで最も重要な局面で致命的なミスを連発するもろさを露呈。覚醒前、今季AMAスーパークロス時のセクストンのように突然のミスで勝利をフイにしてしまう自滅…。モト1でトマックに勝利を許し、逆転タイトルには優勝しかないという追い込まれた精神状況がミスを誘発したか? 「明らかにトマックは自分より上回っていたが、モト2での3回の転倒のようなミスをしないようにしなければならない。今年は大きな収穫があったし、将来が本当に楽しみだ。まだ始まったばかりです」とコメント。破れたものの国別対抗世界選手権「モトクロス・オブ・ネイションズ」アメリカ代表での活躍を表彰台で意気込みました。

3. Jason Anderson (KAW), 4-3. – モト1スタート直後のマルチクラッシュで足止め。後方グループから酷暑の中、猛烈な追い上げで4位浮上するも、モト2ではモト1での追い上げで消耗した体力で首位をキープ出来ずに徐々に後退。カワサキ移籍初年度の活躍が大きな話題となったアンダーソン。レースを楽しむことが出来た今季をこれまででベストシーズンと語り、来季の活躍を誓いました。

4. Christian Craig (YAM), 3-4. – 得意のフォックスレースウェイで惜しくも表彰台登壇ならずも開幕戦(同会場)時と同様に大健闘。ホールショット獲得のモト2含めて、両レースで好スタートから上位で存在感を示す力走。自身が目標としてきた全レース完走、ランキング5位を見事に達成。来季はスターレーシングヤマハを離れ、ハスクバーナファクトリーから450クラスフル参戦というモトゴシップ。

5. Justin Barcia (GAS), 5-6. -荒れたレースが続いていましたが、久々に好スタートから上位でコンスタントにレースを展開。マシン作りに苦労している旨のコメントが多かった今季ですが、早くも来季の豊富を語っています。

6. Aaron Plessinger (KTM), 7-7. – モト1スタート直後のマルチクラッシュで足止め。後方グループから酷暑の中、追い上げての7位。モト2では9番手スタートからセカンドグループ後方での争いでポジションアップするも転倒もあり、7位。表彰台の勢いを維持できない苦しいシーズンとなりました。

7. Benny Bloss (KTM), 6-8. -トップ10フィニッシュ連発のプライベーターが今季最上位記録。負傷離脱ライダーが少ない今季のAMAモトクロスで総合7位は素晴らしい結果です。

8. Ryan Dungey (KTM), 10-5. -モト1スタート直後のマルチクラッシュの原因となった張本人。両レースで転倒を喫する苦い最終戦となりました。期待されていた表彰台には届かないまま今季シリーズを終えました。

9. Ken Roczen (HON), 8-13. -去就問題も注目されるロクスンですが、酷暑と後方からのレースで見せ場を作れず…。

10. Dean Wilson (HUS), 13-9. – AMAモトクロス最後のレースとして挑んだ最終戦(来季AMAスーパークロスのみ)。目標としていた両レーストップ10入りはならずも、最後のAMAモトクロスを熱く戦い抜いたとコメント。国別対抗世界選手権「モトクロス・オブ・ネイションズ」イギリス代表としてのレースが控えています。

 

【2022年 450MX ポイントランキング】
1. Eli Tomac (YAM), 546 points – 1点差の最終決戦、終われば「7点差」でタイトル獲得!
2. Chase Sexton (HON), 539
3. Jason Anderson (KAW), 440
4. Ken Roczen (HON), 394
5. Christian Craig (YAM), 373
6. Ryan Dungey (KTM), 359
7. Aaron Plessinger (KTM), 322
8. Justin Barcia (GAS), 303
9. Joseph Savatgy (KAW), 222
10. Shane McElrath (HUS), 213

 

【250MX リザルト】
1. Jett Lawrence (HON), 1-2. – モト1で12位以内でタイトル確定という圧倒的有利な状況で挑んだ最終戦。プレッシャーもなく、モト1で早々と2年連続タイトル獲得! モト2では、まずまずの好スタートもマカドゥーとクーパー攻略に手こずり、下田選手に独走を許す展開に。同会場での総合5連覇達成で負け知らずという、フォックスレースウェイとの好相性も話題に。

2. 下田 丈 (KAW), 4-1. – 独走での今季レース5勝目をモト2で飾り、総合2位。ランキング2位争いも制してAMAモトクロスキャリア最上位ランキングでシリーズを終えました。モト1ラスト2周でのランキング2位を争うハンター・ローレンスからアグレッシブな接触を受け転倒。肩にダメージを抱えますが、悔しさをバネにモト2では序盤にクーパーをパスして以降はハイペースであっという間に独走状態を築き上げてそのままチェッカーへ! 今季開幕戦でもハンター・ローレンスにレース終盤で逆転を許しており、来季以降の同クラスでの新ライバル対決構図がレースを面白くしてくれそうです。表彰台上でハンター・ローレンスの仕掛けを非難する内容を発言。悔しい内容ではありましたが、次のレースで勝利し自らの口で意見を発言する姿はとても誇らしく見えた瞬間でもありました!

3. Justin Cooper (YAM), 3-3. -AMAスーパークロス全欠場する程の足の骨折からの復帰が今季AMAモトクロス開幕戦となったことや体調不良もあり、アップダウンの激しかった今シリーズ。本調子を出すまでに時間が掛かったもののレース2勝と上位フィニッシュで終盤戦を盛り上げてくれました。すでに国別対抗世界選手権「モトクロス・オブ・ネイションズ」アメリカ代表としての活躍に向けて意識を切り替えているとのこと。ホールショット獲得のモト2では下田選手のライディングを別次元と語り、ジェット・ローレンスとのバトルを楽しめたとコメント。来季はスターレーシングヤマハ残留し、レギュレーションの関係で出場できないAMAスーパークロスは全欠場し、AMAモトクロス250MXクラスのみに参戦予定のモトゴシップ。

4. Hunter Lawrence (HON), 2-5. – う〜ん、どうなんでしょ? モト1での下田選手へのアグレッシブな仕掛けが話題に。コース幅と反比例し、パッシングポイントが少なかったことと最終戦のランキング2位争いが掛かっていたことも理由だとコメント。ライブ中継観戦時、流れ的に追い詰められた下田選手相手にアグレッシブなパッシングを仕掛けることは予想できましたが、自らもハンドルから手が離れるほどの衝撃とスピードでの接触は一線を越えた危険なものでした。好調なシリーズ前半戦以降、不運なマシントラブルや転倒もありましたが、シリーズの流れ的には完全に下田選手優勢で悔しいランキング3位となりました。

5. RJ Hampshire (HUS), 7-4. – フロリダ出身の暑さとタフなレースで強みを見せるハンプシャーが両レース追い上げの展開もセカンドグループで実力発揮。終盤戦で調子を取り戻し、良い流れでシリーズを締めくくることが出来て良かったとコメント。

6. Seth Hammaker (KAW), 6-7. -両レースでスタートからのポジションを守り抜いてのフィニッシュ。負傷欠場から復帰後、最終戦でセカンドグループで存在感示し、満足いく最終戦だったとコメント。

7. Marvin Musquin (KTM), 5-9. -急遽、国別対抗世界選手権「モトクロス・オブ・ネイションズ」フランス代表のMX2クラス(250cc)選出されたことを受け、5度のライディングで7年振りの250マシンでのレース参戦へ。バカンス明けということもあり、マシン作りやフィジカル面でも準備不足は認めるもライディングコーチのデビッド・ビーラマンの勧めがあり参戦決定。MXGP参戦時代は2度のMX2タイトル獲得する実績もあり、モト1序盤はトップ争いに絡んでいく力走。目標は実戦で2レースを経験することでレース内容的には準備不足を露呈した形となりましたが、ネイションズに向けて良いトレーニングとなったとコメント。

8. Maximus Vohland (KTM), 12-6. – 転倒や出遅れもあり、両レースで厳しい展開となりましたが、酷暑の中でもハイペースでポジションアップに成功。シリーズ後半戦の好調は来季の活躍が今から楽しみな2世ライダーです。

9. Nathanael Thrasher (YAM), 14-8. – 両レースで後方からの追い上げとなる苦しい展開もタイムドプラクティス4番手のスピードで存在感を示す。

10. Carson Mumford (SUZ), 10-12. – 元ガイコホンダで現在はスズキのチームから参戦のマムフォードが今季ベストリザルトタイ記録。

 

【2022年 250MX ポイントランキング】
1. Jett Lawrence (HON), 525 points – 2年連続チャンピオン獲得。来季のAMAモトクロスは450MXクラスに参戦決定済み。
2. 下田 丈 (KAW), 480 – シリーズ中盤戦以降の快進撃&安定感で逆転ランキング2位。来年はタイトル候補としての活躍が期待されます!
3. Hunter Lawrence (HON), 468
4. Justin Cooper (YAM), 415
5. RJ Hampshire (HUS), 346
6. Maximus Vohland (KTM), 303
7. Seth Hammaker (KAW), 256
8. Nathanael Thrasher (YAM), 251
9. Michael Mosiman (GAS), 208
10. Pierce Brown (GAS), 198

 

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O c t o p i  M e d i a


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