ヤバすぎるスキル|ケン・ロクスン「スマート首位浮上劇」2021 インディアナポリス2SX
2021 AMAスーパークロス 第4戦からの3連戦「トリプルヘッダー」で、2017年の選手生命の危機となった大怪我直前以来の連勝を果たしたケン・ロクスン。
得意の好スタートから、ホールショットのジャスティン・バーシアをオープニングラップでパッシングして首位浮上。そのロクスンのスマートさが光ったシーン一部始終映像をシェア。キレ感、スマート感、素晴らしすぎます。エンジョイ!
@ s u p e r c r o s s l i v e
完璧!! ライブ中継観ていてこの瞬間だけでロクスンの勝利を確信した瞬間でもありました。
まず、パッシングの瞬間について。フィニッシュ後コーナーでバーシアのイン側にサッと飛び込み首位浮上するわけですが、ロクスンの仕掛けはコーナー飛び込み時ではなく、フィニッシュジャンプ時でもなく… その前のスタートラインを横切った先の左90度コーナーから始まっていたのです。パッシング前提で、スピードが乗った状態での左90度コーナーからのフィニッシュジャンプでイン側にマシンを振ることはオープニングラップの混戦時にはなかなかの難易度。しかも、相手はバトル巧者のバーシア。当然のように対バーシア時のリスクを考慮し、パッシング成功への確実性が担保出来た上での仕掛けでしょう。ロクスンの好調さに加えてマシンコントロールが冴えまくった見た目以上に奥が深いパッシング。
次はパッシング直後のバーシアからの反撃牽制シーン。過去何度もバーシアの餌食となっているロクスン… 当然のように注意深くなるシーンですが、ロクスンはトリプルジャンプ中に振返ってバーシアとの位置関係を把握。セオリー通りのイン側からの仕掛けを確信し、レースラインを大きく外れるほどアウトラインをフルスロットルで旋回。バーシアの反撃を見事に封じたのでした。
AMAスーパークロスで最もパッシングが難しい、バトルしたくないライダーとして真っ先に名前が上がるほどのバトル巧者、バーシア。少々大げさにすら見えるシーンではありますが、過去のロクスンとバーシアの歴史を知れば知るほどロクスンのバーシア対策の妙。素晴らしい!
ロクスン好調時のバロメーターとして、スタート直後からの素早いパッシング、ポジションアップがあります。今季のロクスン自身の好調は間違いありませんが、ライバル達と比較して安定したマシン挙動やコーナースピード、自由自在とすら受け取れるようなライン取りの妙が、持ち前の好スタートに加えて大きなアドバンテージを築いているように見受けられます。
今季450SXクラスはロクスン好調が際立っていますが、上位10数名は過去にチャンピオンやレース勝利経験者がずらりと並ぶ超激戦。タイムドプラクティスでも1秒以内に10名前後がひしめいていることも珍しくない僅差なのです。多くのトップライダーが追い上げに苦しむ中で、ロクスンの好スタートとマシンコントロールで今後も勝利を重ねていく兆しが見えてくるパッシングでした。
450SXハイライトビデオ|2021 AMAスーパークロス 第5戦 インディアナポリス2
250SXハイライトビデオ|2021 AMAスーパークロス 第5戦 インディアナポリス2
プラクティスタイム速報&GoProビデオ|2021 AMAスーパークロス 第5戦 インディアナポリス2
Honda Racing Corporation