AMAスーパークロス事件簿|激突チームメイトバトル「ディーガン VS. スミス」2023 デトロイトSX

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ドラマ&波乱が多く、話題に事欠かない一戦となった 2023 AMAスーパークロス 第10戦 デトロイト。最初の事件は、250SXイーストにスターレーシングヤマハから参戦するヘイデン・ディーガンとジョードン・スミスのチームメイト同士によるバトルなのでした。

デンジャーボーイのニックネームを裏切らない… ルーキーのディーガン(17歳)とベテランのスミス(27歳)とのバトル一部始終をシェア。

 

モトゴシップ|USトップアマチュア「ヘイデン・ディーガン」プロデビュー発表

SNS時代の大型新人ディーガン。時代が時代だけにこれまで大型新人と呼ばれたような偉大なライダー達とはスケール感が桁違いの知名度を誇るライダー(詳細は上記記事リンク先参照)。

デンジャーボーイのニックネームを裏切らない… チームメイトのスミスとのバトル一部始終をシェア。

オープニングラップから首位のディーガンにスピードに勝るスミスが、3周目のフープスアウト側から仕掛けるところからバトルはスタート。これ、ヒートレースの3周目なんです…。エンジョイ!

 

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スターレーシングヤマハ関係者でない、我々レースファンまでも頭を抱えてしまうような激突バトルとその結末。ヒートレースの3周目から、これやるかなぁ…。

多くの海外メディアでも大きく取り上げられているこのバトル。接触伴うバトルは往々にしてどちらが悪いのか論的になりますし、様々な意見があると思いますが、ズバリ… お互い様でしょう!

フープス後の接触はスミスとのフープススピード差もあり、ディーガンが接触を意図して行ったもの断定するのは少々厳しいでしょう。ニューモト的には直後のスミスがディーガンを威嚇するようにマシンを寄せていった行為がお互いの負のスイッチをオンにしてしまった瞬間と見ています。

 

 

前ではなく、チームメイト同士で横や後ろを確認してからのブレーキチェック…。両者共にチームメイト目掛けてアグレッシブな接触を仕掛け、最終的にはスミスが転倒。3番手のジェレミー・マーティンが直後に首位浮上しそのままヒートレース勝利。ディーガンは2位。問題はスミスで、この後も転倒を繰り返し、LCQ行き。そのLCQでもスタート出遅れからエンストと転倒、まさかの予選落ちという最悪の結果に。今季スターレーシングヤマハ入りを果たしてからキャリア再建中といえるような好リザルトを残していただけに「崩れだしたら止まらない」という悪い癖を再び露呈しまう結末に。

ヒートレースでのスミス再スタート時は、メインレース進出圏内の7番手。そこからの転落劇は自らのミスによるものとしか言えないもの。とはいえ、チームメイト同士によるアグレッシブすぎるバトルが発端ということもあり、メインレースでのディーガンの活躍やレース後のコメントに大きな関心が集まりました。

自身2度目の表彰台登壇となったディーガン。きっと、パドックではスミスやチーム関係者と接触についての話もあったはずだと思いますが、表彰台コメントや記者会見では悪びれる素振りもなく、メディアからの質問に対して、ふてぶてしいまでの堂々とした表情で「自分はルーキーだしヒートだろうがメインだろうが勝ちにこだわりたい」や「楽しんでいただけ」と上手く質問の核心をはぐらかします。この辺は幼少期からSNSスターとして、メディア慣れしているディーガンらしい対応でした。

 

 

先に触れたようにどちらが良い? 悪い? 論もレースの楽しみ方のひとつで議論も大歓迎です。しかし、何十年もAMAやMXGPの世界最高峰シリーズを見てきていると、アグレッシブなレースアクションや因縁ライバル関係を避けて簡単に成功を手に出来る世界でないのがモトクロス。

個人的には大型新人ディーガンが「アグレッシブなバトル」で、精神面でもリザルト面でも負けずに前進している点が非常に重要とみます。現役ライダーならクーパー・ウェブ、レジェンド達ならリッキー・カーマイケルやライアン・ビロポート等、仕掛けても仕掛けられても最後に立ち上がっている負けない「ケンカ慣れ」している強さを披露した今回のディーガン。

背景には父親ブライアン・ディーガンから帝王学的に教え込まれ続けているレース思考も影響しているはず。FMX時代からは考えられないような論理的思考で息子ヘイデンにコーチングしている姿は、ディーガン家をフォローし続けている方であればご存知なことでしょう。

今回のヒートレースはスターレーシングヤマハ関係者の心中お察しするところですが、話題の新人ディーガンの未来がこれまで以上に楽しみになる一件。スミスとのリベンジマッチ? ディーガンのさらなる活躍等、まだまだデンジャーボーイから目が離せそうにありません!

 

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