Gモト|「THE RIDER」中島漱也 vol. 6

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中島漱也、「なかじま そうや」。キッズ時代から常勝で2020年に国際A級に昇格。
キッズライダー時代から人気が高く、関東モトクロス界を牽引するライダーへ成長。
今回のTHE RIDER中島漱也は、vol. 4で本人が掲げた「課題4つ」がテーマ。
日本人最上位「ランキング2位」獲得に向け掲げた課題と取組をお届け。

全日本モトクロス選手権第6戦関東大会、決勝3ヒートを「2位、5位、7位」の総合2位で表彰台登壇。現在、IA2クラスランキング4位。
ランキング2位とは、18ポイント差で最終戦MFJ-GPに臨みます。

 

 

Gモト:中島選手が「この課題をクリアーしなければ自分の目的は達成でない」に対し「vol.4」から課題に上げた「ライディングに関して」。各項目について今回の取組みを教えてください。

・どのラインを選択すれば「1番スピードが落ちないか」に対して。
・どのラインが「1番トラクションするか」に対して。
・更に0.1秒を縮めるのことに対し「貪欲になる行動が必要」に対して。
・バイクに頼るのではなく「バイクの性能を自分が引き出す」に対して。

中島漱也:1番スピードが落ちないかに対しては、自分と同レベルのライダーと競い合い練習しています。
内容は、お互いのラップタイムを「サインボード」で出してもらい、お互いが相手のラップタイムを確認しながらの4ラップのショートゲーム方式。
ライディングレベルが拮抗しているライダーと走るので、ちょっとしたライン変更、ギャップを1つ避けただけで「勝ち負けが決まる」状況なので、常に「1番スピードが落ちないか」を考え続ける練習になっています。


1番トラクションするかに対しては、今までは単純に「最短距離の走行ライン」を考えていました。
ジェイ・ウイルソン選手のラインを意識するようになってからは「さらに奥深くラインを考えなくては」という思考になりました。
例えば、1番インの轍がキレイだけどコーナー出口からのスピードが乗らない、先のコーナーの事を考えると「1本外側の轍がベスト」というライン選択。
と同時に「スピードが落ちない」練習も並行しています。


0.1秒を縮めるに対しては、本当に「ちょっとした事」なんですが、この事についても1番影響受けているのがジェイ・ウイルソン選手。
彼は「ちょっとした小さいジャンプ」でもボディアクションを使って低く飛びます。
あのジャンプテクニックは、体に負担も大きいし体力が消耗しますが「0.1秒」へ「貪欲になる行動」。今は僕も取り入れ「ジャンプの低さ、着地後の加速」の練習を強化しています。


バイクの性能を自分が引き出すに対しては、ライディングではなく「メンタル面の課題」だと思っています。僕はレースになると熱くなりすぎる傾向がある。視野が狭くなったり、120%で走ってしまう。それが原因と考えていて、改善する取組として「練習と同じメンタルで走る」取組を先程お話しした練習に組み込んでいます。

 

 

Gモト:おつかれさまでした。総合2位。
4つの課題に対しての成果は?

中島漱也:ヒート1はスタートも決まり、冷静にライン選択ができ、課題はクリア出来ました。僕の中で良いリズムで走る事ができました。ヒート2はスタート中盤あたりでしたが、15分という短いレース時間で前半にペースが上がらず、ライン選択も最後まで探りながらで終わってしまいました。ヒート3は結果は1番良くなかった、ヒート2よりは課題をクリアできていたと思います。心身共に疲労が出てきている状態でしたが、ヒート2の反省を活かし早めに良いペースに持ち込む事が出来ました。結果的にクリアとは言えませんが、走る度に内容が良くなっています。

Gモト:今回のレースはいかがでしたか?
中島漱也:今大会もスタートに苦戦。スタートゲートがイン側3つ目まで圧倒的有利な状況。ホールショットを取るには予選順位が鍵になる大会でした。予選1位通過しかチャンスがないと思って挑みましたが、好スタートから直後のクラッシュに巻き込まれ、中盤あたりからのスタートで3位までしか上がることが出来ませんでした。ヒート1はなんとか追い上げで2番でゴール出来たんですが、残り2ヒートは5位と7位で悔しい結果で終わってしまいました。スタート以外にもうまく流れを掴む事が出来ませんでした。ですが、総合は2位でベストリザルトだったので反省はありますが前向きに次戦に向け練習に取り組めます。

Gモト:今回のレース、ジェイ・ウイルソン選手はどう見えましたか?
中島漱也:予選からいつもより攻めてるように感じました。決勝3ヒートだし前回の関東大会でジェイ・ウイルソン選手はミスが多かったのでチャンスはあると思ってました。が、しっかり調整してきてました。今大会はコースレイアウトも大幅に変更されていましたが、苦手意識は無くなっていたようです。しっかり自分の仕事をしていくあたりは流石でした。学ぶものだらけです。

Gモト:ランキング2位を争っているライバル達はどう見えましたか?
中島漱也:あまり意識してませんでした。ホームコースで走り慣れたコースだったので自分の走りができたら問題ないと思っていたので、いつも以上に自分との戦いでした。

Gモト:最終戦に向けてコメントお願いします。
中島漱也:残り1戦、ジェイ・ウイルソン選手と走れるのも今回が最後だと思うのでランキングよりも自分のベストを出し切って、最後くらいはジェイを焦らせたいと思います。悔いなく終われるように全力を尽くします。
レースファンの皆さん、応援よろしくお願いします!

 

 

日本人最上位である「ランキング2位」に向け、掲げた課題と目標。近畿大会で見せつけられた同世代の世界的なライディングレベル。この2つ、中島選手に限らず若手世代の共通課題へチャレンジしている中島選手。いよいよ全日本は最終戦、どんなレースを見せてくれるか楽しみです。

Gモトと一緒に「中島漱也」の発信するモトクロスをエンジョイ!

 

GSPEEDTOKYO|ジースピードトウキョウ
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