AMAスーパークロス事件簿|因縁バトル勃発「バーシア VS. ダバロス」@ 2020 サンディエゴSX
2020 AMAスーパークロス 第6戦 サンディエゴ、開催前日のプレスデイの出来事…。「AMAスーパークロス事件簿」準レギュラーともいえる? ジャスティン・バーシアとマーティン・ダバロスとの一部始終ビデオをシェア。
レース中ならともかく、プレスデイでこんなことに…。実はこの両者の関係の歴史にも深い関係があるのでした。まずは、映像でチェック。エンジョイ!
トリプルジャンプ着地後、突然スイッチが入ったかのようなバーシアのライン変更からのフロントタイヤを引っ掛ける接触へでダバロスは為す術もなく転倒…。この接触が原因で、ダバロスはバーシアに詰め寄ります。両手を挙げて自分に非がないことをアピールするバーシア(笑)
非公式なバーシアの言い分としては、事件はその前のトリプルジャンプがきっかけとのこと。ジャンプ中に大きくラインを変えてくる「クロスジャンピング」をダバロスが行ったので、その仕返し的な意味での接触と解釈出来るようなコメントも。
確かにトリプルジャンプ滞空時間中にダバロスとの接触を避けるような挙動をするバーシアの動きは確認できます。しかし、ダバロスのジャンプが「クロスジャンピング」と断言できるほどのライン変更なのか? そもそも意図的なものなのか? という点も判断難しいところ。個人的には、ダバロスはバーシアの位置を把握していなかっただけだと考えますが…。
ここまで両者が熱くなる理由は、他にもあるのでした。実は、両者はキッズ・アマチュア時代からデイビー・ミルサップス母親主宰のMXトレーニング施設「MTF」で共に切磋琢磨し合う、同門の間柄でもあったのです。年齢は少し離れているもののプロデビュー前後から両者の関係は悪化…。後からプロデビューすることとなるバーシアですが、250時代から両者は度々、接触や揉め事があるのは、コアなAMAレースファンには知られるところ。この両者の関係を知らないと、この「事件」の本質に触れることは出来ないほどの根深く、歴史ある因縁関係なのです。
話を接触に戻し、まとめると。バーシアはクロスジャンピングの仕返しの接触という認識。対するダバロスは意図的なクロスジャンピングの意識はなく、一方的に転倒させられたとご立腹。その根底にはアマチュア時代からの確執・因縁があるという闇の深さ。こうなると残念ながら、両者の言い分が交わることもないでしょう。
バーシア限定で話をすると、理由はともかく、プレスデイの段階でこのような接触を意図的に起こしてしまう怒り、精神面のもろさ。過去にも何度も指摘されているバーシアの課題であり、魅力でもある点。しかし、AMAトップライダーとしてタイトル獲得を期待される存在としては、怒りを予防し制御するプログラム「アンガーマネジメント」を強くオススメしたい! トマックとの確執も話題ですが、レース中のバトル以外での敵は少ないほうが良いに決まっています。プロデビュー時から「レース場は友達作りの場所ではない」と公言してきたバーシアですが、敵も作らなくてよいのでは? と思うレースファンは少なくないでしょう。
でも… やっぱ… そんなところも好きなんです、バーシア!(笑)