AMAスーパークロス事件簿|マービン・ムスキャン「赤十字フラッグ無視」ペナルティ@ 2019 シアトルSX
「事件&波乱」で話題を集めた 2019 AMAスーパークロス 第12戦 シアトル。そのトップトピックはやはり、マービン・ムスキャン「赤十字フラッグ無視」ペナルティの件でしょう。レースウィナーへのペナルティが「赤十字フラッグ無視」ということと、その不可解(?)なペナルティの内容が議論の的に。
AMAスーパークロスにおける「赤十字フラッグ」該当区間では、ダブルジャンプ(トリプル、ステップオン・ステップオフ含む)は飛ばずに徐行、パッシング禁止といったレギュレーションが存在するのを前提に改めて映像をチェック。
@ s u p e r c r o s s l i v e
コレは…
ムスキャンはレース後に「イエローフラッグは認識したが、赤十字フラッグには気付かなかった…」とのコメント。興奮状態のレース序盤、イエローフラッグと赤十字フラッグを振るオフィシャルの立ち位置が重複していて、ムスキャンは赤十字フラッグが見えなかったのでは? とも最初は思ったのですが、改めて上記映像確認すると… それはなく、赤十字フラッグ振られる場所からダブルジャンプを飛んでおり、これはペナルティ認定間違いないでしょう。
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ペナルティとしては、優勝というリザルトに変更はなし、7点減算のみという内容。赤十字フラッグ無視ペナルティでの「順位に変動なし」というレギュレーションは、2016AMAスーパークロスRd.11 デトロイトでのライアン・ダンジー赤十字フラッグ無視ペナルティ後の2017年から採用された新ペナルティ内容。
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2017年には、ジェレミー・マーティンも赤十字フラッグ無視のペナルティ受け、大きな話題に。
ルール違反はダメ! で結構なのですが、順位そのものにはペナルティ適用されないのは違和感。今回の場合であれば、ムスキャン級のライダーなら優勝という結果に対して、約1千万円程の賞金を手にすることになるでしょう。KTMやムスキャン個人の戦績には何も影響なし。
ライダーのモラルが最も問われる「赤十字フラッグ無視」という重いルール違反に対して、7点減算のみのペナルティ内容は「弱いかなぁ…」という印象を多くの方が抱いているからこそ、大きな話題となっている理由でしょう。
ムスキャン個人に話を戻すと、「赤十字フラッグ無視」やルール違反を認識していたか? については、憶測ですがコメント通りに認識していなかったのではと考えます。疑惑の判定を認識していれば、レース後に盛大な歓喜のファンサービスはしていないでしょうし、シリーズ後半戦のタイトル争いに重要な局面迎える段階でリスクは犯さないはず。なにより、ムスキャンのレーススタイルを振り返ると意図的に重いルール違反やグレーゾーンを選択するようなライダーではありません。
しかし、違反は違反。7点減算のペナルティがチームメイトのウェブとのタイトル争いに最終的にどのような形で影響を及ぼすのか? シリーズ終盤戦に突入するAMAスーパークロス、大注目です!
450SXハイライトビデオ|2019 AMAスーパークロス 第12戦 シアトル
Garth Milan/Red Bull Content Pool