レースビデオ&リザルト|2022 AMAモトクロス 第10戦 バッズクリーク

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【追加:リザルト雑感】

2022 AMAモトクロス 第10戦 バッズクリーク(全12戦)、450MXクラスと250MXクラスのレースビデオ&リザルトをシェア。

会場はAMAモトクロス開催30回を越えるメリーランド州のバッズクリーク。2007年の国別対抗世界選手権「モトクロス・オブ・ネイションズ」アメリカ大会の舞台でもありました。

 

 

50周年を迎えたAMAモトクロスシリーズ最大のトピックのひとつ、シリーズ序盤戦にスポット参戦していたMXGP9冠王者アントニオ・カイローリが再びスポット参戦! タイムドプラクティス2番手と期待が高まります。

日本期待の下田丈選手は、タイムドプラクティス3番手と好調を維持し決勝進出。エンジョイ!

 

 


 

【450MX リザルト】
1. Jason Anderson (KAW), 2-2. – レース勝利こそないものの今季2度目の総合優勝達成(キャリア2勝目)。シリーズ終盤で3戦連続総合3位と再び好調を維持してきたアンダーソンが好きなコースと語るバッズクリークで両レースで大活躍。最終レースとなったモト2では首位が激しく入れ替わる熾烈な上位バトルでミスもありましたが、高温多湿の厳しい状況下でのレースでもフィジカルの強さも披露しての価値ある勝利。

2. Eli Tomac (YAM), 1-5. – モト1での独走勝利でポイントリーダー奪還に成功するも、モト2ではスタート出遅れからの追い上げ失敗でポイントリード拡大のチャンスを逃す悔しい展開。ダンジー攻略できずにペースに飲まれたとコメントしましたが、トマックが選択した軟質路面用タイヤが時間の経過とともに硬質路面となっていったコースに適応出来ていないことが中継内で解説を務めたジェームズ・スチュワートから度々指摘されていました。トマックらしくないモト2での結果がタイトル争いにどのような影響を及ぼすのか?

3. Ken Roczen (HON), 3-3. – 前戦に引き続きタイムドプラクティス1位からの決勝進出。フィジカル面の課題が度々話題に上がるロクスンでしたが、高温多湿の厳しい状況下で久々の表彰台復帰。レース中盤以降に首位バトルへ積極的に絡んでいけるスピードに程遠いものの、今大会の好調の理由として体調面では栄養士との取り組み始めたことをコメント。

4. Chase Sexton (HON), 7-1. – ポイントリーダーに返り咲いた初戦となったモト1、オープニングラップで2度転倒するまさかの展開。プラクティス時から調子に乗り切れなかったと振り返るセクストンですが、モト2でも転倒ありましたが手にした勝利は残り2戦のタイトル争いに大きな意味を持つことでしょう。モト1での最初の転倒はギア抜けによるものとのこと。

5. Ryan Dungey (KTM), 4-4. – 期待されるトップ3には今回も届きませんでしたが、首位快走シーン含む上位でのバトルでフィニッシュまで力強さを披露。高温多湿でタフなコンディションでも現役復帰したダンジーには影響なし。今大会後も確実に前進していると優等生的なコメントを残しています。モト2でトマックを苦しめた力走が光りました!

6. Christian Craig (YAM), 5-7. – 前戦でのクラッシュの影響感じさせないライディングで両レース共にポジションアップしてのフィニッシュ。レーススタイル的にもトップ3前後でのスタートから前半で逃げ切る形のレースが見たいライダー。

7. Joseph Savatgy (KAW), 9-6. – カワサキファクトリー代役ライダーながら、シリーズ終盤戦で調子を上げる。特にホールショット獲得から上位勢のバトルに喰らいついたモト2での快走は素晴らしい内容で、3位ロクスンから僅か約2.5秒差という僅差の6位。

8. Aaron Plessinger (KTM), 10-8. – 好調の波を掴みきれないまま今季を終えようとしているプレシンジャー。次戦はホームレースと語るアイアンマン大会で表彰台登壇が期待されます。

9. Malcolm Stewart (HUS), 12-10. – 8年振りのアウトドアレース、復帰2戦目でトップ10入り。レース中継の解説を実兄ジェームズ・スチュワートが努めたことで注目度も高まったラウンドとなりました。レース感を徐々に取り戻しているとのことで残り2戦での活躍に期待しましょう。

10. Fredrik Noren (KTM), 16-9 – アウトドアで強みを見せるスウェーデン人プライベーターが今季ベストリザルト。負傷欠場もありましたが、今季激戦のシリーズでトップ10フィニッシュに大満足とのコメント。

19. Antonio Cairoli (KTM), 19-15. – シリーズ序盤の参戦時と異なり、トレーニングを重ねて挑んだ今大会で好結果が期待されましたが、モト1オープニングラップで転倒。その際に他ライダーと手を接触し負傷。モト2も参戦継続するもダメージの影響でペースは上がらず。ネイションズ参戦に向けて実戦でのラップを重ねることに終始したとのこと。本領発揮には程遠く、50%のライディングと語っており、イタリア帰国後は治療と療養予定。

その他、モト2でフェランディスとバーシアが接触転倒。フェランディスはリタイア、バーシアは8位でフィニッシュするもバーシアに失格のペナルティ処分が下されています。

 

【450MX ポイントランキング 10 of 12】
1. Eli Tomac (YAM), 449 points – 僅か「1点差」ながらポイントリーダー返り咲き!
2. Chase Sexton (HON), 448
3. Jason Anderson (KAW), 369
4. Ken Roczen (HON), 344
5. Christian Craig (YAM), 303 – ランキング5位再逆転
6. Ryan Dungey (KTM), 300
7. Justin Barcia (GAS), 272
8. Aaron Plessinger (KTM), 253
9. Joseph Savatgy (KAW), 222
10. Shane McElrath (HUS), 176

 

【250MX リザルト】
1. RJ Hampshire (HUS), 1-2. – 2018年に初優勝果たした同会場でキャリア4度目の総合優勝達成。スタート出遅れと転倒に苦しめられるレースが続いてきましたが、上位スタート揃えて持ち前の勝負強さを発揮。今季投入のフルモデルチェンジされたニューマシンのセッティングに苦しめられてきただけに価値ある一勝。モト2終盤のジェット・ローレンスの追い上げに気付くのに遅れて追撃を許してしまったとのこと。

2. 下田 丈 (KAW), 3-1. – 惜しくも2戦連続の総合優勝は逃すも今季レース3勝目で表彰台登壇。モト2の勝利は前戦同様に序盤で首位浮上後にペースアップ。最大で8秒強のリードを築き上げる独走勝利となりました。モト1でのスタート失敗が悔やまれます。6戦、12レース連続のトップ3フィニッシュという安定感で遂にランキング2位浮上に成功!

3. Jett Lawrence (HON), 2-3. – 前戦同様にミスや不運がブレーキに。ワシューガル以降、本調子ではないと語るもスピードとフィジカルの強さは変わらず。モト2ラストラップでこのレースでのベストラップ記録。厳しい展開での表彰台登壇には満足しているとコメント。

4. Michael Mosiman (GAS), 4-7. – 第7戦ミルビルでの転倒によるダメージからの復帰戦。持ち前のスピードでモト1では首位快走が今大会のハイライト(モト1ベストラップ記録)。無理しての転倒もありましたが、復帰戦ということもあり体力面に課題があったとコメント。とはいえ、上位バトルで貪欲に前を狙っていく姿勢はレース序盤を面白くしてくれました。

5. Justin Cooper (YAM), 9-4. – 噂されていたように体調不良のまま挑んだ一戦となり苦戦。モト1はオープニングラップに他車と接触転倒で最後尾からの追い上げに。モト2序盤は下田を抑えて首位快走もポジションダウン後は精彩を欠くライディングとなり、そのままフィニッシュ。ギリギリまでレース参戦を悩むほどの体調不良で一日も早い回復が待たれます。

6. Nathanael Thrasher (YAM), 7-6. – シリーズ終盤、セカンドグループで確実に存在感を高めつつあるスラッシャー。AMAモトクロスフル参戦初年度としては大健闘。厳しいバトルを戦い抜く成長株です。

7. Maximus Vohland (KTM), 5-8. – タイムドプラクティスから好調の2世ライダー。スピード&安定感を増しており、過去4戦8レースの平均順位は、5.8位と表彰台圏内が視野に入ってきました。

8. Hunter Lawrence (HON), 8-9. – 不運続きのローレンス兄弟の兄。転倒やミスを繰り返すらしくないレース展開となり、今季ワーストリザルトを記録。不運もありましたがシリーズ終盤に崩れたリズムを立て直すことが出来るか? 下田とのランキング2位争い激化は必至!

9. Guillem Farres (YAM), 6-13. – 今大会のサプライズ。レース直前にスターレーシングヤマハから発表されたスペイン人ライダー、ファレスのスポット参戦。MXGP併催のヨーロッパ選手権EMX250 とMX2クラスにKTMやGASGASのマシンで参戦していた若手。ヤマハでのライディング経験はなく、数時間のテストでいきなりのAMAモトクロスデビュー。世界的には無名な若者がモト1で6位は快挙ともいえるでしょう。国別対抗世界選手権「モトクロス・オブ・ネイションズ」スペイン代表にも選出されています。

10. Carson Mumford (SUZ), 14-10. – 元ガイコホンダで現在はスズキのチームから参戦のマムフォードが今季ベストリザルト。

 

【250MX ポイントランキング 10 of 12】
1. Jett Lawrence (HON), 433 points – 「37点差」リード
2. 下田 丈 (KAW), 396 – ランキング2位浮上!
3. Hunter Lawrence (HON), 390
4. Justin Cooper (YAM), 346
5. RJ Hampshire (HUS), 274
6. Maximus Vohland (KTM), 251
7. Seth Hammaker (KAW), 207
8. Michael Mosiman (GAS), 201
9. Nathanael Thrasher (YAM), 198
10. Levi Kitchen (YAM), 180

 

レースビデオ&リザルト|2022 AMAモトクロス 第9戦 ユナディラ

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