ニューモトブログ vol. 0|新年のご挨拶&AMAスーパークロス開幕戦雑感まとめ
「謹賀新年」あけましておめでとうございます。4年目を迎えております当サイト「ニューズモト(通称ニューモト)」、本年も引き続き宜しくお願い致します。
海の向こうアメリカでは、AMAスーパークロスが例年通り年始に開幕。オフロードバイクファンにとっては新年早々、正月ボケとか言っていられない、ワクワクドキドキな時期を迎えていることと思います(ですよね?笑)。
新しい年ということで、ニューモトも新しい試みをいくつか企画中。そのひとつとして、原点に立ち戻るかのように「ニューモトブログ」をスタート。厳密にはコラムというのか、エッセイというべきなのか? とにかく、ニューモト上でシェアしている記事に関しての深掘り情報や雑感・考察等をおりまぜながら、ニューモトが考える「モトクロス&オフロードバイクをモット楽しむ」をテーマに不定期ながら掲載させていただきます。宜しくお願い致します。
まず取り上げなければいけないのは、やはりAMAスーパークロス開幕戦アナハイム1。プレミアクラス450SX、東西に別れて争われる250SXの両クラスともに、サプライズ&ドラマ満載で大変面白かった! マディコンディションのスーパークロスは最大の見所であるジャンプが飛べずに単調なレースとなることが多いのですが、今年の開幕戦は違いました。450SXは6年振りのバーシア復活優勝、250SXクラスではニコルスがキャリア初優勝とヤマハ勢が両クラス制覇。以下、先にシェアしたリザルト雑感の「バージョン2.0」シェア。
450SX決勝フルビデオ|2019 AMAスーパークロス 開幕戦 アナハイム1
【450SX 決勝リザルト】
1. Justin Barcia (YAM), 20 laps – 2013年以来となる約6年振りの勝利でAMAスーパークロスキャリア3勝目。AMAモトクロス含めると昨シーズン最終戦から2連勝! 2018AMAモトクロス最終戦、2013年シアトルSXもマディレースでした。バーシアの6年振り(5年8ヶ月16日)の優勝は、ヤマハにとっても7年振り勝利をもたらすことに。優勝と優勝の期間の長さではラリー・ワードの8年と11日、マイク・ラロッコの7年に次いでSX史上3番目の長さでもありました。シーズンオフに目のレーシック手術、結婚。公私共に盤石の態勢で挑むバーシアの復活劇はまだまだ続くこと期待しましょう!
2. Ken Roczen (HON), +03.053 – バーシア相手に勝負出来る距離まで詰められずもマディの開幕戦で表彰台は満足とのこと。
3. Eli Tomac (KAW), +04.890 – シーズンオフの負傷も噂されているトマックですが終盤でペースアップ。ラストラップで表彰台圏内へ。噂されている負傷の件、本人は名言を避け続けていますが背中を負傷し、数週間の休養があったとされています。マディレースでは回復状況や仕上がりを完全に判断することは難しいですが、レース終盤でのペースアップを見る限り大きな問題ではなさそう。開幕戦アナハイムでは負傷もあり決して好相性とはいえないトマックですが表彰台は悲願のタイトル獲得へ好スタート。
4. Dean Wilson (HUS), +09.948 – プライベート参戦のウィルソンがプラクティスから好調。課題のスタート克服しホールショットから終盤までトップ力走。惜しくも力尽きるもレースを大いに盛り上げた主役の一人。ファクトリーエンジンの貸与を始めとするファクトリーサポートがあるもののウィルソンの活躍は最大のサプライズ。個人的には逃げ切って優勝してほしかった… 大麻合法化が進むアメリカでヘンプオイル等も扱う大麻ブランドがウィルソンのスポンサーとなりますが、TV中継行う局側からブランドロゴを消す指示があったことも話題に。スヌープ・ドッグやリアーナといったアーティスト達も自身のブランドを立ち上げ大成功。日本ではなかなか理解に苦しむ状況ではありますが、時代を反映している出来事といえるでしょう。
5. Cooper Webb (KTM), +17.107 – スタート1コーナークラッシュで最後尾から、凄まじい追い上げ。悪コンディションで大幅に順位浮上できたのはウェブのみ。追い上げ途中のレース中盤にこのレースのベストラップ記録! 鬼気迫る追い上げ劇も開幕戦のサプライズを演出。その姿は、中継内でもフィーチャーされていましたが、久々にあそこまでギラギラしたウェブを観ました。KTMの移籍、アルドン・ベイカーの指導の下、大化けしたウェブの姿は見れるのか?
6. Aaron Plessinger (YAM), +24.833 – マディ得意と公言のルーキーの450デビュー戦。シーズンオフの負傷の影響もあり体力的にも厳しかったとのコメントありましたが、上出来すぎるデビュー戦といえるでしょう。負傷はトマック同様の背中へのダメージ。今季豊作の450ルーキーで最も注目したいプレシンジャー。昨夏に第一子誕生。
7. Malcolm Stewart (HON), +36.186 – シーズンオフSXでの負傷の影響も心配されましたがテストコースでのスピードもモトゴシップ的にささやかれる中、持ち前のポテンシャルの高さと不安定さを併せて披露… 勝負どころでのクラッシュは残念でしたが、今年のマルコムは違います。開幕戦のサプライズ3人目、ウェブやプレシンジャー等を手掛けてきた元レーサー、スワニプル指導の下で本格的なトレーニングの結果、噂通り以前よりもスリムになった印象。フィジカル面も順調とのこと。マディでもフープスのスピードは健在。マルコムの存在とスピード、今季は目を離さないようにしましょう。
8. Marvin Musquin (KTM), +47.621 – シーズンオフのヒザの負傷から調整不足とのコメント。タイトル争いに今回の8位という順位がどのように影響するのか? 完全復調はいつになるのか? 今季から同郷フランスのレジェンド、デビッド・ビーラマンがライディングコーチ就任。
9. Chad Reed (SUZ), +58.144 – 2002年のスポット参戦時から18年連続の開幕戦決勝進出記録樹立! マディレースでのLCQから決勝進出はヒヤヒヤもの… 昨シーズン樹立したメインレース出場記録は開幕戦で、238回に更新。最年長メインレース出場記録更新(36歳9ヶ月21日)。負傷欠場なく順調に行けば記録ずくめの現役最後?のシーズンとなりそうです。
10. Cole Seely (HON), +1:11.386
11. Justin Brayton (HON), +1 lap
12. Blake Baggett (KTM), +1 lap – 降雨の影響少ないプラクティス最速ラップはこの人。
13. Vince Friese (HON), +1 lap
14. Jason Anderson (HUS), +1 lap – ディフェンディングチャンピオンがまさかの失速。レース序盤3位走行もズルズル後退。ヒートレースから精彩を欠くレース。プレッシャーか? 自分のライディングが出来ず… とのコメント。タイトル防衛にいきなり黄信号です。アンダーソンにもオフに負傷情報ありますが… 第2戦のライディングは今季のアンダーソンのタイトル防衛の可能性を示すものになるでしょう。
15. Justin Hill (SUZ), +1 lap
16. Joey Savatgy (KAW), +1 lap
17. Carlen Gardner (HON), +2 laps
18. Ben Lamay (HON), +2 laps
19. Justin Bogle (KTM), +2 laps – 負傷欠場ベニー・ブロス代役で急遽ロッキーマウンテンKTM入り。
20. Ryan Breece (YAM), +2 laps
21. Tyler Bowers (KAW), +4 laps
22. Kyle Chisholm (SUZ), +4 laps
250SX決勝フルビデオ|2019 AMAスーパークロス 開幕戦 アナハイム1
【250SXウエスト 決勝リザルト】
1. Colt Nichols (YAM), 16 laps – 特にスーパークロスでのポテンシャルを高く評価されていたニコルスが全ラップ首位でキャリア初優勝。過去数シーズン負傷欠場が続いており、今季仕上がり具合を注目していましたがダークホース的存在から一気にポイントリーダーへ。マディレースで大量リードにも関わらず、チェッカーまで攻め続ける姿勢は驚き。16秒以上の大量リードでの初優勝。同郷オクラホマの先輩ボーグルの弟分的存在でライディングスタイルもソックリ。怪我の多さまで似てしまっていましたが… 今回の勝利で大化けの可能性大。クーパー、レイナード、カナード、ボーグル、ロニー・マック…等のビッグネームを輩出するオクラホマ。フォークナーも含めて改めて注目のエリアです。
2. Dylan Ferrandis (YAM), +16.398 – MXGPからAMAに活躍の場を移して3シーズン目は自身初のウエストシリーズ参戦。得意のマディで持ち前の勝負強さを発揮し表彰台へ。レース終盤の2位浮上で優勝のニコルスに続き、スターレーシングヤマハの1,2フィニッシュに貢献。ビーラマン指導の下でスーパークロスライディングへの適応が更に進んでいる印象。
3. Shane McElrath (KTM), +20.268 – TLD KTMのエース、タイトル獲得へ勝負の年。スターレーシングヤマハ勢に後塵を拝する形も好調さを十分に感じさせる上出来なスタート。開幕3年連続優勝ならず…
4. Rj Hampshire (HON), +42.339 – シアンサルーロとの熾烈なバトルが話題に… 安定感に少々難アリな印象ですがきっかけ次第で十分にタイトル争いに絡んでくるでしょう。シーズンオフに結婚。
5. Adam Cianciarulo (KAW), +48.964 – 過去何度も観てきた残念な時の負け方… 前評判やスピードはタイトル候補最右翼と呼び声高いですが「運」に見放された開幕戦。勝利にこだわった開幕戦だけに非常に残念だとコメント。まだまだシアンサルーロの戦いに大注目です!
6. Garrett Marchbanks (KAW), +59.254 – プロサーキットカワサキのルーキー。スーパークロスデビュー戦を6位は素晴らしい。
7. James Decotis (SUZ), +1 lap – JGRスズキの250SXウエストのエース。マディで存在感示せず…
8. Jacob Hayes (YAM), +1 lap – アリーナクロス王者がAMAスーパークロスフル参戦開始。
9. Chris Blose (HUS), +1 lap
10. Jess Pettis (KTM), +1 lap
11. Cameron Mcadoo (HON), +1 lap – 負傷欠場ライダー代役として開幕直前、急遽ガイコホンダ出戻り契約果たしたばかり。ヤマハのマシンでプライベートチームからイーストシリーズとカナダ選手権参戦予定が、昨年まで所属していたガイコホンダのクレイグとセクストン負傷により再びチームに呼び戻されることに。負傷が続きましたがポテンシャルは評価されていたライダー、セカンドチャンスをものにすることは出来るのか?
12. Michael Mosiman (HUS), +1 lap
13. Martin Castelo (SUZ), +1 lap
14. Jerry Robin (KTM), +1 lap
15. Enzo Lopes (SUZ), +1 lap
16. Sean Cantrell (KTM), +1 lap
17. Matthew Jorgensen (KTM), +2 laps
18. Bradley Lionnet (YAM), +2 laps
19. Brandan Leith (HUS), +2 laps
20. Carson Brown (HUS), +3 laps
21. Thomas Do (SUZ), +3 laps
22. Logan Karnow (KAW), +4 laps
ヤバすぎるスキル|ジャスティン・バーシア「超絶キレ感パッシング」2019 アナハイム1SX
好調バーシアの自信が伝わってくるパッシングは必見。これがホントの「迷いゼロ」です!
AMAスーパークロス事件簿|激突パッシング応酬「シアンサルーロ VS. ハンプシャー」2019 アナハイム1SX
同郷フロリダ同士の遺恨残りそうな事件一部始終。若手中心クラスだけに今後のタイトル争いに影響残らないといいのですが… お見逃しなく。
注目新グラフィック登場|THOR 2019 スプリングモデル国内発売開始
アナハイム1SXは開幕戦という意味だけでなく、MXウェア最新モデルお披露目の場でもあるのです。THOR 2019 スプリングモデルはラインナップ豊富に国内販売スタートしています。
個人的には、このブルーカモのセットが気になります。静かなトレンドとして再評価され、他のブランドでも採用されているネイビーと絶妙なバランスのカモ柄との好相性! 開幕戦ではプレシンジャー着用でデビュー。
オールドMXファンをザワつかせた(笑)ロクスン着用のFOX。90年代前半MXウェアにインスパイアされた限定モデル。ピンク&オレンジ、グラデーション… 元ネタは1992、1993年のデーモン・ブラッドショー着用のAXOと断言してしまっていいでしょう。過去モデルや様々なインスパイア系ウェアをリリースしてきているFOXですが、他ブランドが元ネタのインスパイア系は新しいアプローチ。胸アツ系の懐かしさと新しさが混在するサプライズ。
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有料のAMAスーパークロスライブ中継、「99ドル」で日本からでも視聴可能なレースファンには嬉しいオンラインサービス。数年前からありますが、改めてライブでスーパークロス中継が観れるなんて… IT革命に感謝しかありません(笑)過去数シーズンや特別編集ドキュメントシリーズも視聴可能で上記値段はお得です!
そのスーパークロス中継、放映元がFOXからNBCへと変更に。MXウェアのお話みたいな字面ですが、古くからアメリカ3大ネットワークとして知られるNBCが、今年から放映権獲得。個人的にはかなり違いを感じました。一番は解説がおなじみジェフ・エミッグからリッキー・カーマイケルへ変更。これまでコースサイドレポーターだったカーマイケルの解説抜擢に不安の声は大きく、実際の解説でも自分が聞き取れる範囲ではありますが… 表現のバリエーションにとぼしかったり、カーマイケルならではの一歩踏み込んだレーサー目線でのコメントは物足りなかった印象。エミッグの長年のキャリアを考えると初年度からカーマイケルを比較してしまうのも可哀想ですが、カーマイケルならきっと短期間でキャリア全盛期のような存在感を中継ブースで発揮してくれるはずです。カーマイケルに期待!
今最も注目すべきライダー|2019 アナハイム1SX 250優勝コルト・ニコルスSXライディング
250SXウエスト開幕戦での勝利で驚いた方も多いはずのコルト・ニコルスをフィーチャーしたビデオ。日本ではほとんど紹介されていないはずのライダーなので、この機会にチェックお忘れなく。
映像作品『MOTO 10 The Movie』|ジャスティン・バーシア登場フルパート公開!
復活バーシアのレースやスーパークロスコースの枠ではおさまらない、彼のルーツ的なライディングが凝縮されたフルパート映像。6年ぶりに大噴火のバーシア旋風、乗り遅れ注意です!
初回、ニューモトブログ。スーパークロス開幕戦雑感まとめ的な内容となってしまいましたが、仕方ないでしょう(笑)今もっともホットなトピックということで、しばらくお付き合いください。
とまぁ、こんな感じでその時々のトピックやモト時事ネタ等を綴っていくのが、ニューモトブログ。次回以降も宜しくお願いし〼
Octopi, Garth Milan/Red Bull Content Pool