AMAスーパークロス事件簿|「因縁の歴史」J・スチュワート vs. C・リード
1974年から続く、AMAスーパークロス史で繰り広げられてきたライバル関係に確執や因縁、軋轢、衝突…等の争いの歴史。
90年代初頭のデーモン・ブラッドショーとジェフ・マティアセビッチのような「犬猿の仲」が全面にむき出しとなったライバル関係も広く知られるところですが、約10年余りの長期に渡り、なおかつAMAを代表するチャンピオン同士によるガッチガチのライバル関係は「ジェームズ・スチュワート VS. チャド・リード」の対決構図の他に存在しないでしょう。
その両者が激突し、今でも多くのレースファンの心に刻まれる代表的なレースを振返る、AMAスーパークロス公式ビデオをシェア。スチュワートとリードもコメントで登場。エンジョイ!
バッチバチ!! 今観ても胃がキリキリしてくるような緊張感あふれる強烈なバトル。
幼少期からトップアマチュアとして類まれな才能を最大級に評価され、AMA史上最も注目される逸材としてファクトリーチームからプロデビュー果たしたスチュワート。対するリードは、オーストラリアの田舎町からオーストラリア選手権、FIMモトクロス世界選手権 MXGPシリーズを経て、自身の目標であるAMAスーパークロスチャンピオンを夢見て渡米。
お互い歩んできた道は大きく異なれど、出会うべくして出会った2002年から両者のライバル関係は世界のレースファンの大きな関心事となりました。
遠く離れた日本でAMAスーパークロスに憧れた身としては、世界規模で極めて少数である黒人モータースポーツレーサーのスチュワート、オーストラリア先住民族アボリジニを祖先に持つリードという人種や国籍の違いもあり、トップライダーの多くを占める白人アメリカ人が活躍するAMAスーパークロスでの両者のライバル関係を非常に興味深く感じていました。
2019 AMAスーパークロス開幕目前、スチュワートは事実上引退状態。リードは2019年AMAスーパークロスシーズン限りで引退説があります。今後、両者のバトルが観れる機会はないと思いますが、後にも先にも「ジェームズ・スチュワート VS. チャド・リード」をこえる強烈なライバル関係は出てこないかもしれません。