記念ビデオ&戦績を数字で見る|アントニオ・カイローリ「9度目」GPタイトル獲得
2017 FIMモトクロス世界選手権 MXGP 第18戦 オランダGPで最終戦を残し、アントニオ・カイローリ(KTM)が2014年以来となる自身9度目となるチャンピオンを獲得。KTM移籍後、350ではなく、450マシンで初タイトル獲得ということにもなりました。
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- アントニオ・カイローリ(1985年9月23日生まれ)31歳。身長172cm、体重70kg。
【GP獲得タイトル】
- 2005 – MX2クラス ヤマハ
- 2007 – MX2クラス ヤマハ
- 2009 – MX1クラス(現MXGP)ヤマハ
- 2010 – MX1クラス(現MXGP)KTM
- 2011 – MX1クラス(現MXGP)KTM
- 2012 – MX1クラス(現MXGP)KTM
- 2013 – MX1クラス(現MXGP)KTM
- 2014 – MXGPクラス KTM
- 2017 – MXGPクラス KTM
15年のGP参戦キャリアで9度のタイトル獲得。歴代最多は10度のステファン・エバーツ。
【GP優勝記録(2017年9月12日現在)】
- ステファン・エバーツ – 101
- アントニオ・カイローリ(現役)- 83
- ジェフリー・ハーリングス(現役)- 66
- ジョエル・スメッツ – 57
- ジョエル・ロバート – 50
カイローリは2018年までKTMとの複数年契約期間中、来季もレッドブルKTMから参戦決定済。
9度目のタイトル獲得の凄さの他に、3年振り王座奪還という点も忘れてはならない点。AMAからライアン・ビロポート参戦でMXGPが過去最も注目を集めた2015年は腕とヒジの負傷により5戦欠場、2016年は手首と肋骨にダメージを負いながらの参戦となり、MX2からステップアップ組のロマン・フェーブル(2015年)とティム・ガイザー(2016年)が2年連続して、MXGP参戦初年度でタイトル獲得の快挙。更に今季はMX2最多勝&V3王者のジェフリー・ハーリングスがMXGP参戦開始。
流れ的にはカイローリ以降の若い世代にMXGP主導権は移りつつある中でのベテラン、カイローリの王座奪還。開幕直前のハーリングスの負傷、シリーズ序盤ポイントリーダーを努めたガイザーの負傷欠場もありシリーズ中盤戦から急速にポイントリードを築き上げ、終盤戦にはハーリングスの連勝もありましたが、気づけば大量リードを維持したまま最終戦を前にタイトル獲得という圧倒的な強さと安定力を見せつけ、シーズンを通してタイトル獲得最優先にコンスタントなリザルトを残すことをコメントし続けてきたカイローリの戦術通りのV9獲得劇でした。
カイローリはこれまでのチャンピオンシップと比較しても「ベストシーズン」を送れたと語り、V10を目指すとコメントしています。
V10を目指す、2018年シーズン。ハーリングスを筆頭にガイザー、フェーブル等のMXGP新世代の巻返しが予想されますが、今季の安定したカイローリの戦いぶりを振り返ると、ステファン・エバーツに並ぶV10実現の可能性は十二分にあるでしょう!
上記の通り、アジア人と比較しても決して体格的に恵まれたライダーではないカイローリ。我々日本のモトクロスライダーがカイローリからライディングを学ぶ機会はまだまだありそうです。
レースビデオ&リザルト|2017 FIMモトクロス世界選手権 MXGP 第18戦 オランダGP
Ray Archer