450SX決勝ハイライトビデオ&リザルト雑感|2023 AMAスーパークロス 第10戦 デトロイト
【追加:リザルト雑感】
2023 AMAスーパークロス 第10戦 デトロイト。全17戦で争われる世界のレースシーンが最も注目する最高峰モトクロスシリーズが、AMAスーパークロス。最高峰プレミアクラスとなる450SXクラスの決勝ハイライトビデオ、リザルト雑感&最新ポイントランキングをシェア。
滑りやすい路面と相反するように、リズムセクションやフープスに刻まれるワダチや早い段階から発生する周遅れライダーが、目の離せないレースアクションを演出。今大会からシリーズは本格的に後半戦突入の一戦。タイトル争いだけでなく、シリーズ後半の流れを占う上でも重要な一戦となります。
エンジョイ!
AMAスーパークロス事件簿|チェイス・セクストン優勝から「ペナルティ」の真相
【450SX 決勝リザルト】
1. Chase Sexton (HON), 23 laps – 今季2勝目! 10戦中8度のタイムドプラクティス最速ラップ記録するスピードが結果に繋がりました。ラスト3周でのプレシンジャー転倒で棚ぼた的な印象も2位浮上後にプレシンジャーとの差を削り続けたスピードが勝利を呼び込んだという見方も。追い上げ展開ながらもタイトル争うウェブとトマックを抜き去り大きく引き離すレース展開はシリーズ後半戦の快進撃を期待させるに十分なものでした。レース後、順位に変動なしも赤十字フラッグ無視で「7点」減算のペナルティが下されています(詳細は上記記事リンク先へ!)。これは痛すぎる…。
2. Cooper Webb (KTM), +06.335 – 新ポイントリーダーとして挑んだ一戦。序盤3番手から思うようなペースアップ出来ない中、バトルを戦い抜いての2位。レースの流れを変えたパッシングのひとつ、トマックを抜き返したパスはレース順位だけでなく、タイトル争いにとっても価値あるものでしょう。有力ライダー同士のバトルが見どころだった一戦、ウェブはスマートにミスなく走り切ることに注力したと語り、課題のフープスではレース途中から中央寄りライン変更が功を奏したと振返りました。セクストンの赤十字フラッグ無視ジャンプの影響もあり、リードを許すもトマックやバーシア相手に競り負けない勝負強さを今大会でも披露。
3. Eli Tomac (YAM), +15.405 – 今季ワーストリザルト(8位)となった前戦の原因「寝違え」から完全復帰と語るも、2位から5位へとバトル内で順位を落とす精彩欠くレース展開。とはいえ、プレシンジャー転倒もあり表彰台にたどり着く。タイトル争いセクストンとウェブにパスを許し、引き離されていく精彩欠くライディングが2戦連続というのは気になる点。ウェブ相手にインを空けたことを最大の敗因とコメント。レース後の記者会見では「寝違え」からの首の痛みが完全に回復していなかったことを明らかにし、3位表彰台はラッキーだったと語りました。
4. Justin Barcia (GAS), +18.265 – バーシア得意の混戦バトルの中で一時は2番手まで浮上し、レースを盛り上げるも硬くなったと語る通り、勝負どころのリズムセクションでミスを繰り返して順位を落とす。次戦は優勝経験あるシアトルでの一戦、しかも誕生日のタイミングだそうで今季スピードに定評あるバーシアだけに一発に期待したいところ。
5. Ken Roczen (SUZ), +24.842 – 前戦での勝利でそのポテンシャルの高さが再評価されたロクスンですが、上位陣バトルには加われずにレースは終了。乗り切れなかったとコメント。しかし、マシンのベースセッティングは決まっており、走り込みの時間が増えてきたことでシリーズ後半戦での巻き返しが期待されます。まずはコンスタントに表彰台争いに加われるかがポイントとなるはずです。
6. Christian Craig (HUS), +35.775 – プレシンジャーの転倒や負傷欠場ライダーの影響もあるとはいえ昨年の250SXウエスト王者が今季ベストリザルト。得意のスタートやフープススピードが発揮されないままシリーズは後半戦突入しており、本来のポテンシャルが発揮されることが待たれます。自身も課題を認めつつ、まだまだ努力する必要があるとコメント。
7. Justin Hill (KTM), +1 lap – 地元オレゴンでの保安官から今季本格レース復帰の2017 250SXウエスト王者&元JGRスズキライダーが、プライベートチームながら7位の今季ベストリザルト(今季3度目のトップ10)。
8. Adam Cianciarulo (KAW), +1 lap – 前戦同様に好スタートから序盤は上位バトルで存在感示す。順位を落とす中で盟友ロクスンの後方7番手でリズムを取り戻しかけた最中でのミスは残念。復帰後は徐々に調子を上げてきていると語ります。
9. Jason Anderson (KAW), +1 lap – 昨年最多勝ライダーの苦戦続く。前戦のロクスン勝利でアンダーソンの今季初勝利にも期待が高まりましたが、スタート出遅れから転倒という悪い流れを断ち切れません。転倒時にマシンにダメージがあり、ペースアップできなかったとのこと。転倒時はシアンサルーロとのバトルで接近しすぎたことが原因とのこと。
10. Josh Hill (KTM), +1 lap – 450SX優勝経験あるベテランが、実弟ジャスティンと共に兄弟トップ10達成!
11. Benny Bloss (YAM), +1 lap
12. Cade Clason (KAW), +1 lap
13. Aaron Plessinger (KTM), +1 lap – セクストンが迫る展開もベストラップ記録し、最大9秒弱のリードで450SX初優勝目前でしたが、ラスト3周での転倒自滅で悔し泣き…。ヒートレースから長い手足を活かしたフープススピードを武器に快走が光りました。諦めずに追い上げたと語ったセクストンが多分届かなかっただろうと認めるように「タラレバ」ですが、勝てたレースだったでしょう。悔し涙にくれる中、ライブ中継のインタビュー受ける姿に胸アツ…。スタジアムの大声援だけでなく、ライバルたちまでもプレシンジャーの転倒自滅に心を痛めているとコメントし、愛されキャラであるプレシンジャーの次戦以降の挽回に期待です!
14. Joshua Cartwright (KAW), +1 lap
15. Grant Harlan (YAM), +1 laps
16. Kevin Moranz (KTM), +2 laps
17. Shane McElrath (SUZ), +2 laps
18. Justin Starling (GAS), +2 laps
19. Fredrik Noren (KAW), +2 laps
20. Chase Marquier (KAW), +2 laps
21. Dean Wilson (HON), +2 laps
22. Kyle Chisholm (SUZ), +5 laps
【450SX ポイントランキング 10 of 17】
1. Cooper Webb (KTM), 225 points(2勝)- 3点差リードに拡大
2. Eli Tomac (YAM), 222(5勝)
3. Chase Sexton (HON), 208(2勝)– 10点差となるはずが、ペナルティで17点差へ…。
4. Ken Roczen (SUZ), 182(1勝)
5. Jason Anderson (KAW), 180
6. Justin Barcia (GAS), 174
7. Aaron Plessinger (KTM), 164
8. Christian Craig (HUS), 136
9. Adam Cianciarulo (KAW), 107
10. Justin Hill (KTM), 103
11. Dean Wilson (HON), 95
12. Joey Savatgy (KAW), 85
13. Colt Nichols (YAM), 84
14. Justin Cooper (HON), 76
15. Shane McElrath (SUZ), 69
16. Josh Hill (KTM), 67
17. Dylan Ferrandis (YAM), 56
18. Benny Bloss (YAM), 49
19. Kevin Moranz (KTM), 40
20. Kyle Chisholm (SUZ), 38
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