マッドゴーグルおすすめ&選び方|オフロードライダーの強い味方「ロールオフ」のススメ

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国別対抗世界選手権「2019 モトクロス・オブ・ネイションズ」オランダ大会、降雨&マディの影響により多くの波乱が起こり、開催国オランダ初優勝以外は目の肥えたレースファンでも予想出来なかった展開となったのではないでしょうか。

 

コースには、AMAモトクロスや全日本モトクロス選手権では見られないゴーグルを交換する為のみの「ゴーグルレーン」まで登場。マディレースというコンディションで、どれだけ視界の確保と目の保護の為にゴーグルが重要かということを改めて認識させられた光景は強く印象に残りました。

 

雨の日、マディコンディション時用のゴーグルとして、我々オフロードライダーの選択肢はティアオフと「ロールオフ」の二択のみ。比較的マディ状態の軽い場合はティアオフ、ヘビーマディであれば「ロールオフ」という判断基準で選択される方がほとんだと思いますが、近年の欧米世界最高峰レースシーンでは「ロールオフ」使用率が高くなっているのです! エンデューロレース参戦時は、既にロールオフゴーグルは必須アイテムですよね。

 

一昔前ですと、ルーストによる破損やレンズとフィルムの間に水分が入り込むことによる動作不良等の不具合を嫌って、ヘビーマディ時でもティアオフが選択されるケースもありましたが、昨今のゴーグルブランド各社による「ロールオフ」開発競争によってこれまでのロールオフ不安点の懸念を補い、更に機能性を格段に向上させたモデルが続々登場。マディ時のゴーグル選択事情は変わりつつあります。

 

今回は代表的な2カテゴリーとして「幅広タイプ」、「従来タイプ」をまとめてみました。用途やご予算で比較検討するのも良いかもしれません。ユーザーとして選択肢が増えてるのは嬉しい限り。安全第一で楽しみたいオフロードライディング・モトクロス。ニューモデル発売シーズンでもありますのでご購入の際にご参考ください!

 

◆幅広タイプロールオフ◆

上段から

100% FORECAST開口部が大きいフレームを採用した、ACCURIモデルに45mm幅のフィルムを標準装備し、視界の広さだけではなく、レンズにエンボス加工が施されフィルムの貼りつきを抑制。また、スペアレンズではスモークタイプの設定もあり、路面コンディションは悪いが晴天な時やエンデューロなどにお薦めです。今までのロールオフシステムではクリアレンズが主流でしたので、この発想はユーザーフレンドリーな100%ならではではないでしょうか?

 

SCOTT WFSゴーグルフレームが大きく、視野も広い。フィルム幅50mmと一番太いのが特徴です。特にマディコンディションでの視界を確保するのに優れていて、ティアオフをロールオフの上に装着が可能で、隙間もなく泥水などの侵入も防ぎます。ストラップ幅、50mmとアウトリガーを採用し、ヘルメットとのフィッティングを向上。レンズ・ロック・システムは4箇所でロックしてレンズの脱着も簡単。

 

幅広タイプロールオフのメリットは、ロール幅が従来タイプよりワイドな為、視界が広くなり、路面コンディションが分かりやすい。一方、ロールの引きが少し重く軽快な引きができない点やゴーグル重量感があり少し慣れるまでに違和感を感じることも。

 

◆従来タイプロールオフ◆

上段から

100STRATAロールオフシンプルで使いやすく定評あるSTRATAゴーグルをベースに、従来タイプのロールオフシステムを装備したモデル。レンズには、フィルムの貼りつきを抑制するエンボス加工や水の侵入を防ぐマッドフラップを標準装備。ロールの引きが軽く、素早くフィルムを動かす事が可能。30mmのフィルムで、目線上の視界がクリアに。

 

SCOTT OTG WFS –  フィット感優れるメガネ対応ゴーグル。従来タイプのロールオフシステムに、レンズとフィルムの間に四角く面で隙間をつくる事でフィルムの貼りつきを防ぐ、アンチスティックグリッドを装備したモデル。

 

従来タイプのメリットとしてはロールの引きが軽く、ゴーグル着用時の重さもなく、通常のゴーグルと違和感なく使用可能。幅広タイプとの一番の違いは視界が狭く目線のみクリアになる点。

 

今回シェアする「100%」、「SCOTT」ロールオフについてアイテム詳細を追加すると、現在100%ではロールオフレンズにフィルムの張り付き防止加工が施されていたり、スモークレンズタイプがあり、晴れているが路面コンディションが悪いときなどにも対応可能。SCOTTでは、アンチスティック&グリッドという商品があり、雨などの侵入を防ぐマッドフラップ+フィルムが張り付かないようにグリッドがセットになった商品もあります。

 

別の選択肢として、ティアオフについてもいくつかあげますと、人気は「7枚1セット」になったラミネートティアオフ。薄いため剥がす際に気を使うのが特徴ではありますが、最大28枚まで装着可能というメリットがあります。安価な通常のティアオフの場合、枚数は少なくなりますが剥がしやすく「ロールオフ」の上に何枚か装着することによって、スタート直後の視界を素早くクリアに出来ることや、ラミネートティアオフの上に装着することによる同様な役割も可能。ライダーの用途や条件によって、使い分けられます。

 

日本を代表するトップライダー2名からの「ロールオフ」インプレも併せてお届け!

 

・田中 教世 選手
100% ACCURI FORECASTの第一印象は、従来タイプと比較しても軽くて視界が広い! ロールオフでは視界の狭さを気にする方がいますが、このロールオフは視界が広くまったくストレスを感じませんでした。昨年まで使用していた初代FORECASTとの違いは、泥が付着した際の軽さが大きく異なり、どんなコンディションでも路面を把握できます。45mm幅のロールは継続していてクリアな視界を確保されており、ライディングに集中できます。エンデューロに限らずモトクロスにもお薦めの商品です!

 

・新井 宏彰 選手
SCOTTロールオフシステムの性能の良さは、NO.1です! フィルムの幅の広さは他のゴーグルメーカーにはなく、更にロールオフの上からステレンズを重ねることができ、マディレースにはかなり強い味方になってくれると思います。アメリカでの使用率も高くなってきているし、老舗ブランドなので、安心して使えるゴーグルです。

 

マディ時のゴーグル選び、視界をなるべくクリアに保つことが最優先と考える方が多数と思いますが、ゴーグルを外した際の「裸眼」でのライディングの危険性も忘れてはなりません。前走者からのルーストや石が目に直撃したら…。

 

先日、ネイションズ初優勝果たしたオランダチームMX2担当カルバン・ファランデレンは、昨年のネイションズ大会レース中にゴーグルを外し、目に石が当たり眼球に深刻なダメージを負いました。ドクターからの指示もあり以後のレースはリタイア。結果論ですがファランデレンのリタイアがなければ、オランダのネイションズ初優勝は昨年大会で達成されていたという結果に…。幸運にもその後、ファランデレンの目は無事に回復したものの、オランダの熱心なレースファンから辛辣なコメントが多く寄せられ、辛い思いをしたという話もあります。目のダメージは、ホント怖いです。

 

様々な考え方あるでしょうが「ロールオフ」もティアオフにも一長一短な点は存在します。よほど競技志向の強いライダーでなければ、クリアな視界確保に不安ある路面コンディション時には、なるべくゴーグルを外さないという観点から「ロールオフ」選択を一般のライダーにはオススメしたいです。ティアオフの環境への影響も無視し続けられる時代でもなくなりつつありますしね。

 

ゴーグル関連アイテム、「ロールオフ」やティアオフ、アクセサリー類は他にも展開されています。是非とも、WESTWOODウェブストア で各種商品詳細をご覧になって下さい。

 

ロールオフゴーグル」商品のお求め・お問い合わせは、WESTWOOD まで。

 


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