ヤバすぎるスキル|タイトル確定先延ばし「トマック VS. アンダーソン」@ 2022 フォックスボロSX
2022 AMAスーパークロス 第15戦 フォックスボロ。残り3戦となったシリーズ、最高峰450SXでは大量ポイントリーダーのイーライ・トマックのチャンピオン獲得に期待が高まった一戦。結果は残念ながらトマックのタイトル確定はは次戦以降に持ち越しとなったわけですが、その最大の要因ともいえるランキング2位ジェイソン・アンダーソンとの「ヒヤッ」とするバトルの瞬間をシェア。
メインレースでホールショット獲得のクーパー・ウェブを攻め込むトマックですが、ディフェンディングチャンピオンのウェブ攻略はそう簡単にいきません。レースは3周目、そこに後方からアンダーソンがバトルに加わるタイミングを虎視眈々と狙っているなと思った瞬間にアンダーソンが牙を剥いたのでした。
エンジョイ!
@ s u p e r c r o s s l i v e
フィニッシュジャンプでマシンをアウト側に振り、次のコーナーでウェブのイン側を狙うトマックでしたが、ウェブのライン取りに阻まれた瞬間にフロントタイヤがウェブのリアタイヤに接触。と同時にイン側からアンダーソンがアグレッシブな仕掛けでトマックの視界に飛び込んできます。直後にトマックは、エンスト…。6番手まで順位を落としてしまうのでした。
トマックの同大会でのタイトル確定の絶対条件にアンダーソンよりも前でのフィニッシュがありました。いつものトマックであれば、まだまだここからアンダーソンを狙ってポジションアップが見込めたでしょうが、小石混じりの滑りやすい路面に加えて周回毎に荒れていくリスキーな路面コンディションということもあり、今大会でのタイトル確定を諦めて残りのレースを無理せずにラップして今季ワーストリザルトとなる7位でフィニッシュ(今季3度目のトップ5圏外)。
アグレッシブに見えるアンダーソンの飛び込みですが、トマックに当てるというよりもこの先の逆転を狙っての牽制の意味合いが強いものでしょう。その証拠に問題となるような接触もなし。
意識がウェブばかりに向いていたトマックのスキを突く、アグレッシブなバトルを強みとするアンダーソンが一枚上だった瞬間。今大会でトマックにタイトルを決めさせない、そして何より勝利への貪欲な姿勢が表れていました。
両足が離れた原因がウェブとの接触によるものなのか、アンダーソンの仕掛けに動揺した結果なのかは不明ですが、エンストまでしてしまうトマックらしからぬミス。本人としては屈辱のシーンでしょうが、今大会でタイトル確定出来る条件下だったのでレース序盤ということもあり、冷静さを欠いていたのかもしれません。
アンダーソンの思惑通りにタイトル確定は持ち越しとなりましたが、トマックの大量ポイントリードは変わらず。
コロラド州で開催される、デンバーSXはトマックのホームレースで、14位でタイトル確定という圧倒的な優位性は変わらず。素晴らしい記念すべき一戦となるのは間違いないでしょう。
450SX決勝ハイライトビデオ|2022 AMAスーパークロス 第15戦 フォックスボロ
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