AMAスーパークロス事件簿|ジェレミー・マーティン「マルチクラッシュ負傷」@ 2021 オーランド2SX
2021 AMAスーパークロス 第8戦 オーランド2。このラウンドから、東西に分かれて争われる250SXクラスのウエストシリーズが開幕。250クラス有力勢多数参戦ということもあり、新シリーズ開幕のフレッシュさと相まって大変関心が高かった一戦。
その250SXウエストシリーズ、タイトル候補最右翼の一人として注目されていたジェレミー・マーティンが、メインレースのスタート直後のマルチクラッシュで転倒負傷…。
ヒートレースを独走勝利、順当にメインレース進出。メインレースでは悲劇がマーティンを襲います…。
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スタート直後の混戦でダブルジャンプを飛べなかったマーティンの後方から、ハスクバーナファクトリーのロバートソンが激突。衝撃でハンドルから手が離れたマーティンは左肩から地面に叩きつけられる形に。マーティンはそのままコース外へ…。直後に実兄アレックス・マーティンが転倒による脳震盪でレースは赤旗再スタートとなりましたが、2度目のスタートにマーティン兄弟は並べずにリタイアという結果に。
今季ジェレミー・マーティンは昨年まで所属していたガイコホンダチーム消滅を受け、古巣スターレーシングヤマハへ電撃復帰。2014, 2015年のAMAモトクロス250タイトルをスターレーシングヤマハで獲得も、2016年にはチームとの確執も表沙汰となり、チームトラックから離れて個人用の別テントからレース参戦… ガイコホンダへ移籍となった経緯もありましたが、レースキャリアの危機的状況で再び加入したスターレーシングヤマハでの今季初レースでこんな悲劇が起こるとは…。
心配される怪我の状況に関して。母親からの速報コメントにより脱臼していたというのはモトゴシップ的に情報がありましたが、マーティン本人から精密検査後の正式コメントがありました。左肩の「脱臼」という診断が下されたもののレース復帰に関しては未定とのこと。脱臼による肩関節や腱へのダメージの程度は不明ですが、250SXイーストは次戦デイトナSX含めて、7連戦が控えています。タイトル争いという観点では、マーティンのタイトル争い離脱は濃厚な状況と受け取れます。
背骨骨折からの長期戦線離脱から復帰後は、450クラスステップアップ(ファクトリーチーム入り)を最優先に250キャリアプランを進めてきたマーティンですが、悲願のスーパークロスタイトル獲得はまたしても遠のいてしまった状況。怪我の状況次第ですが、得意とするアウトドアでのタイトル獲得一本に目標を変更、このままスーパークロス戦線離脱の可能性もあるかもしれません。
250SXイーストに続いて、ウエストでも有力ライダーが早々に戦線離脱の可能性。負傷が多く目に付く、今季250SXクラス。タイトル含めて、ランキング争いに注目していきましょう。
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