AMAスーパークロス事件簿|アダム・シアンサルーロ「前転転倒負傷」@ 2021 オーランド2SX

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2021 AMAスーパークロス 第8戦 オーランド2、オープニングラップからレース前半を首位で走行していた、地元フロリダ州出身のアダム・シアンサルーロ。僅差の首位バトルを繰り広げていた、キッズ時代からのライバルのクーパー・ウェブにパスされるものの、まだまだ射程距離内で2位走行中にまさかの瞬間が…。

 

 

わずか8個のコブからなるフープスは、今大会で多くのライダーたちを飲み込んだ難セクション。シアンサルーロ転倒一部始終映像、心配される負傷情報と続きます。

 

@ s u p e r c r o s s l i v e

 

スーパークロス仕様の硬いフロントサスがコブに突き刺さり、最後はスローモーション的に前転…。心配される怪我の状況は、レース直後からモトゴシップとして噂されていた通り「鎖骨骨折」のアナウンスが本人からありました。

 

わずか8個のコブからなるフープスでしたが、今大会で多くのライダーたちを苦しめた難セクション。コブそのものが大きめなことと、レース進行と共に路面が荒れていったこともその要因。

 

 

フープス攻略法としては、「スキミング」や「ブリッツィング」と呼ばれるコブの頂点をかすめるテクニックと複数のコブをまとめてジャンプしていく2つの手法がありますが、シアンサルーロは首位快走のレース序盤から「1・3・4」とジャンプしていく攻略法を選択。ジャンプでのフープス攻略は一般的にはスピードに劣るものの、路面状況が荒れた場合にリスクが少ないとされています。レースフォーマットが周回制から時間制に移行後は実質周回数が増えており、結果的にレース時間経過と共に路面が荒れていく… という状況。近年ではフープス路面状況の見極めと攻略法を柔軟に変えていく判断力とクリエイティビティが勝敗を分けることもあるほどです。

 

フープス進入時、コブ2個めからのジャンプ時に後輪が跳ね上げられたことが前転転倒の直接的転倒。レースの流れからすると、ウェブにリードを許し、後方からはマービン・ムスキャンからの仕掛けを何度か受けていた状況。レッドブルKTM勢にサンドイッチ状態にされ、精神的に追い詰められていたことがミスを誘発した最大の要因なはず…。

 

 

シアンサルーロは昨年から腕のシビレや腕上がりに悩まされており、精密検査の結果を経て腕の神経に影響する箇所の手術を受けました。原因究明に時間が掛かったことにより手術時期が遅れ、調整不足のまま今季開幕を迎えた経緯があります。

 

450ルーキーイヤーであった昨年のAMAスーパークロスでも度重なる負傷でシリーズ途中で戦線離脱。残念ながら今年も負傷欠場ということに。5月1日の最終戦ソルトレイクシティ2SXまで、2ヶ月強のタイミングでの鎖骨骨折はこのままシリーズ離脱… 復帰は、5月下旬のAMAモトクロス開幕戦となるかもしれません。人気あるライダーだけに非常に残念ではありますが、万全な状態でのシアンサルーロの復活に期待したいと思い〼

 

450SXハイライトビデオ|2021 AMAスーパークロス 第8戦 オーランド2

Octopi Media


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