【コレ、ダメ!ゼッタイ!】MXGP、AMAでも問題となった「クロスジャンピング」
【追記アリ*2015年7月30日に公開された記事を再編集したものです】
2015年 MXGP Rd.13 チェコGPのライブ中継を見ていてドキッとした瞬間のビデオです。これは絶対に危険だよな〜…
前を走るシンプソン(KTM)に後方から仕掛け、ジャンプで並びかけるウォーターズ(ハスクバーナ)。シンプソンがウォーターズの前を横切る形で空中で接触。ウォーターズ大クラッシュ。幸いウォーターズには大きな怪我もなかったのですが…
シンプソンの行為、後方からウォーターズに迫られてポジションキープのために行った一連の動きの一つだとは思いたいのですが、抜かれたくないというレーサー本能でしょうか? ジャンプ踏切で急にラインを寄せ過ぎに見受けられます。このケース、個人的にはモトクロスレーサーのモラル的に「ナシ」もしくは「行き過ぎた」行為と受け取ることも出来なくもないのですが…
「クロスジャンピング」… 2015 AMAモトクロスでウエブがムスキャン相手に激高したのも、まさにこの「クロスジャンピング」が原因。
今回のように、空中でラインを塞がれる形になると後方のライダーは行き場を失い、接触、クラッシュへ。しかもフロントを流されるような形での危険なクラッシュになることはビデオの通りで、経験なくても容易に想像出来ます。
1990年代のAMAでの「ブラッドショー VS マティアセビッチ」の自らの転倒も恐れない危険なバトルでは似たようなケースも何度かありましたが、あの因縁の二人は例外… しかしレース中のバトルの場合はどこまでが良くて、どこからがNGか?という具体的なレギュレーションは存在しません。あくまで一連のバトルの動きの中で判断していくしかないのが実情。
その後の両者ですが、リタイアしたウォーターズはピットに戻りかなりご立腹の様子も、チームスタッフにもなだめられトラブルには至らず、シンプソンにはペナルティ等は発生せず。
しかし、危険な行為という認識を持つだけでも抑止効果にもなりますので、今回のシンプソンの行為の是非に限らず、AMAでも話題になったタイミングですし、これを機会に「クロスジャンピング」について考えてみるのいいかもしれません。