ヤバすぎるスキル|下田丈「ブレイクスルー」激烈バトル

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2021 AMAスーパークロス 第6戦 インディアナポリス3、250SXイーストのメインレースで日本人最上位となる2位フィニッシュを果たした下田丈選手の活躍がまだまだ大きな話題ですが、ニューモトではメインレースではなく… ヒートレース時に下田選手が繰り広げたジェット・ローレンスとミッチェル・オルデンバーグとの首位バトルにフォーカス!

 

まずはその注目シーン一部始終をチェック。肩の負傷を抱えペースが上がらないローレンスにオルデンバーグと下田選手がヒートレース終盤に襲いかかり、三つ巴のバトルに。エンジョイ!

 

@ s u p e r c r o s s l i v e

 

安定感を持ち味としてきた下田選手らしくない、一見ルーキーミスにも見受けられる「とっちらかった…」的なクラッシュシーンではありますが「こんなの待ってた」なシーン。コースアウト転倒の瞬間はステップオフ時にスピードが乗りすぎて次のジャンプのワダチでバランスを崩したことが原因とのこと。

 

 

実は下田選手のリザルトが上位で安定し、第4戦インディアナポリス1SXで表彰台登壇果たした前後から、複数の海外メディアや中継内コメントチェックしていると下田選手のレーススタイルに対して「積極性が足りない…」、「自力表彰台獲得にはもっとプッシュが必要」等のコメントを聞いたり、目に付くことが増えてきていたのです…。

 

安定感は下田選手の武器でもあり、ここまでのキャリアを築き上げてきたレーススタイルと言えるはず。実際に現在の250SXイーストでは有力勢に負傷欠場者多発。これまで所属してきたガイコホンダ消滅により、例外的とも言える「第5のライダー」として遅れて契約を獲得した名門プロサーキットカワサキとしては、フォークナー離脱後の唯一のチームライダーである下田選手の安定感は希望でしかないはず!

 

 

下田選手としては、プロレーサーとしてのレース順位はもちろんのこと、キャリアマネージメント的には来季以降もプロサーキットカワサキ残留も目先の大きなミッションなはず。レース序盤のペースやポジションアップに課題があるのは、これまでのリザルト雑感でも触れてきた通りではあるものの… 現在のチーム事情からするとメーカーやチーム、スポンサーに対しては十分なパフォーマンスを発揮しているはずですが、海外の目の肥えた関係者やレースファンが下田選手の「ポテンシャルを認めたからこその」少々厳しい指摘と期待が表面化してきた現状があると考えられます。

 

とはいえ、日本のレースファンとしてはもっと下田選手の活躍を評価するべきでしょ?! 的な気持ちでモヤモヤしていたのですが、そのモヤモヤを晴らしてくれたのが上記映像の瞬間。3番手から首位へ一気にポジションアップ… とはいきませんでしたが、積極性と迷いゼロなライディングのキレ。そして、キッズ時代からのライバルでもあるローレンス相手に牙をむいた姿には下田選手のさらなる可能性を希望ではなく、確かなものとしてアピールする瞬間だったと強く印象付けられたのでした。

 

プロキャリア最上位となる2位を記録となると、次は初優勝に期待が高まるばかりですが、こんな時こそ外野の声に左右されずに持ち味の安定感に改めて磨きをかけていただき、来たるべき「その時」の為に牙を研いで虎視眈々と初優勝を狙って欲しい。下田選手のスムースなライディングスキルの評価が非常に高いのは広く知られるところ。個人的には来年以降も無限に広がっていく下田選手のキャリアを想像しながら活躍を見守りたいです!

 

250SXハイライトビデオ|2021 AMAスーパークロス 第6戦 インディアナポリス3

Octopi Media


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