モトゴシップ|全日本モトクロス選手権初導入「トリプルクラウン」大会詳細発表
以前から噂されていた全日本モトクロス選手権の新レースフォーマット、決勝3レース制「トリプルクラウン」導入が正式に発表されたのが7月上旬。その際はレース毎のポイント獲得・総合順位決定方法等の詳細に関する記述はありませんでしたが、2020 全日本モトクロス選手権開幕が近づくタイミングでトリプルクラウン大会概要が発表されました。
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実施は第3戦、第5戦の2大会のみ。1レース「15分+1周」と通常の半分のレース時間。レース獲得ポイントは「通常」のレース通りのポイントがレース毎に与えられ、総合順位に関しては3レース獲得ポイント合計上位順に決定。3レース完全制覇で最大75ポイント獲得可能、MFJGP大会に関してはGPSポイント加算で最大獲得ポイント「90点」ということに!
決勝3レース制「トリプルクラウン」というと、その名前からもAMAスーパークロスで行われたレースフォーマットがベースにあることが推測出来ますが、AMAスーパークロスでのトリプルクラウンは決勝3レース「総合順位に対してのみ」ポイントが与えられるもので、レース毎の全日本との「違い」はレースファンとしては必ず抑えておきたい点。
コロナ禍で過去に例を見ない「短期決戦」となる全日本モトクロス選手権に、このポイント制度がどのような影響を及ぼすこととなるのか? 新しい取り組みを期待と共に見守りたいです。
全日本モトクロス選手権における大幅なレースフォーマットの変更は、2010年にIA1、IA2混走「シュートアウト」導入例が思い起こされます。「国際A級クラスの活性化によるファンの定着化」と「IA2の若年層選手の技量向上」を実施目的と掲げ、2011年以降の全戦導入に向けて試験開催されました。賛否両論ある中で2大会開催後、翌年以降の採用は見送られるという結論となりました。
当時も新たなファン層獲得への施策として開催されたように全日本モトクロス選手権活性化対策であることは、今回の決勝3レース制「トリプルクラウン」も同様なのでしょう。コロナ禍での「新しいレース様式」という観点も含めて、どのようにレースファンやライダー、関係者に受け取られるのか? 開催後に行われるはずの聞き取り調査の反応・内容にも注目していきたいです。
ニューモト的な情報としてはAMAスーパークロスでのトリプルクラウン大会、多くのトップライダーからは不評です。周回数短縮でスタート直後からこれまで以上の熾烈なバトル、決勝スタート回数が3倍になることによる「怪我のリスクが増える」という観点からの意見が大多数。主催者やTV中継側からすると視聴者数増加が認められているという返答が聞かれ、レースファンにも新たな驚きと喜びを与えられているという調査結果があるようです。
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