ニューモトブログ|ホンダCRF125F「#ファンバイク」@オフロードビレッジ
フルサイズのレーサーでもない、公道走行可のトレール車でもない、ミニモトでもない…。
国内外で近年注目度高まっているファンバイクの魅力を全日本モトクロス選手権も開催される埼玉県オフロードビレッジで体験してきましたので、今回のニューモトブログでは「大人のファンバイク初体験」をお届けします。
ファンバイクとはなんぞやというと… ホンダ CRF110, ヤマハ TTR110, カワサキ KLX110, ホンダ CRF150F, ヤマハ TTR125, スズキ DRZ125 等のオフロード走行専用車ということと今回はさせていただきます。サイズ感やマイルドなエンジン特性が最大の特徴。
結論から言ってしまうと… 老若男女問わずという言葉がピッタリの子供から大人までライディングスキルに関係なく、オフロード走行を堪能するのに最適なのが、ずばり「ファンバイク!」と断言したくなるほどに楽しい時間を過ごせました。
まずライダーのスペックから。身長185cm、体重74kg、40代の元国際A級ライダー。体格的に少々きゅうくつ感は否めませんが、それがライディングの楽しさを妨げるものかと問われると答えは「ノー」。
使用するマシンは、ホンダ CRF125F。マシンのサイズ感や特性にライディングを合わせ込んでいくのがファンバイクを楽しむ秘訣だと理解するのに時間は掛かりませんでした。
まずは、オフロードビレッジのビギナー向けAコースでライディング。よく整備され、ゆるやかで小さなジャンプのみの安全なコースレイアウトはファンバイクの特性をつかむのに最適。低速域でトコトコから、高回転域まで使用するペースを上げてのライディングも楽しめるエンジン特性は夢中になってしまうほど。
今回使用した「ホンダ CRF125F」、大人でもライディングを楽しめるような比較的容易なカスタムが、GROOVER SPEEDさんによって施されていますので、以下でご紹介します。
【 CRF125F(GROOVER SPEED仕様)】
・クラッチレバー – ジータ ピボットレバーFPクラッチ
・Fブレーキレバー – ピボットレバーCPブレーキ
・エキパイ・マフラー – ヨシムラ
・タイヤ – ブリヂストンX40
・アンダーガード – ロニーカブ太郎ファクトリー
・チェーンスライダー – ロニーカブ太郎ファクトリー
・ドライブスプロケットガード – ロニーカブ太郎ファクトリー
・F/Rサスペンション – ブリッツシュネル
フルノーマルの状態でも十分に楽しめるマシンではあるのですが、元国際A級ライダーとしてある程度ペースアップしたり軽くジャンプするような走行や身長・体重を考慮するとサスペンション等の上記カスタムで得られる安定・安心感は大きなものでした。
次はカスタム部を意識しながらの全日本モトクロス選手権が行われるBコースでマシンを走らせることに。
現役の選手権ライダーのようにジャンプを大きく飛ぶようなことは出来ませんが、オフロードビレッジ特有の硬質路面やAコースと比較してスピードが出るセクションでも、しっかりと接地感を感じながら安定したマシンの挙動。元レーサーの悪い癖でついついスピードアップし、ジャンプの飛距離を伸ばしてしまうような場面でも怖い思いする前に「あ、これはファンバイクなんだ」と気づける余裕はサスペンション変更から来るものでしょう。これはビギナーや女性ライダーにも「もしも」の瞬間に安心感を与えてくれるはずです。
他には少々思い切ったライディングした際、轍のあるコーナーでアンダーガードやチェーンスライダーに助けられたと感じられる瞬間も多かったです。排気系のヨシムラは吹け上がり時の抜け感の良さだけでなく、見た目のカッコ良さも重な点。ファンバイクはライダーのレベルやお財布事情にあわせてカスタムも自由に楽しめるのも良いところ。重要度としては、大人にはサスペンション変更をオススメします。
こちらは、オフロードビレッジBコース最終コーナーに向けて加速するシーン。この最終コーナーといえば、2022 全日本モトクロス選手権 第6戦 関東大会 レディースクラスで当サイト人気コンテンツ「THE RIDER – 本田七海」でも取り上げた、川井麻央選手との最終ラップ最終コーナーでの順位を入れ替える激しい攻防・接触があったセクション。
ファンバイクからの目線ですが、最終コーナーに向けてのジャンプ着地からの下り路面は、想像以上にスピードが出て高低差もあるセクション。高低差によるGを身体に感じながらのコーナー進入時にはコース幅もぐっと狭まっていくレイアウトにも驚き。ましてや全日本モトクロス選手権レディースクラス開催時は散水直後というスリッピーな路面だったことも考慮すると本田選手と川井選手による激突バトルの凄み、勝利への貪欲な姿勢にはリスペクトしかありません。コースサイドで見ていた印象と実際にコースを走ってみるのとでは当たり前ですが大違い。本田選手のような仕掛けや川井選手のような冷静なクロスラインでの対処… 私には出来ません!
話がそれてしまいましたが(笑)「大人のファンバイク初体験」、全日本モトクロス選手権開催コースからビギナーコース、写真にはありませんが低速でのエンデューロセクションもマイルドでトルクフルなパワーデリバリーに助けられながら楽しむことが出来ました。
フルサイズのレーサーと比較するものではありませんが、ファンバイク1台でライダーも楽しむフィールドも幅広くフォロー出来ているのは本当に素晴らしいと感じます。個人的には世田谷レーシングの仲間達と楽しむためという名目で、是非とも1台手元に置いておきたいマシンです。
個人的には昨今人気のキャンプ等のアウトドアアクティビティを楽しむ休日にファンバイクがあるようなイメージが真っ先に思い浮かびました。コロナ禍以降の欧米ではファンバイクからトレール車まで新車や中古車問わずにオフロードバイクのセールスが好調なのは海外メディアでも報じられている通り。アウトドアアクティビティを楽しむツールのひとつとして、オフロードバイクは最適だよなとその楽しさと魅力を再認識させてくれる「大人のファンバイク初体験」となりました。
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